「Apple TV」は、まもなく実験的な「趣味」の段階を脱するのだろうか。
匿名の一部情報筋がEngadgetに語ったところによれば、その答えはイエスのようだ。
ガジェット情報ブログのEngadgetは米国時間5月28日、Apple TVがリニューアルするとして、その詳細を報じた。記事によると、新しいデバイスは「iPhone OS 4」ソフトウェアがベースとなり、Appleの「A4」プロセッサと16Gバイトのフラッシュストレージを搭載、現行版よりはるかに小さな筐体(記事では「スクリーンのない『iPhone』」サイズと表現)に収められるという。搭載ポートは数個のみで、価格は99ドルとのことだ。
さらに、1080pの動画をクラウドから直接ストリーミングできるようになると同記事は推測している。購入したコンテンツをすべてローカルに保存する必要がなくなるわけだ。
「Mac OS X」の機能縮小版を採用する現行のApple TVは、160Gバイトのハードディスクを搭載し、見た目は家庭のリビングに置かれる標準的なセットトップボックスに似ている。また、現在の販売価格は229ドルだ。したがって、噂される新デバイスは、ハードウェア的にもソフトウェア的にも現行とはかけ離れたものになる。
だが、この大変身は正しいと言えるだろう。上にご紹介した刷新内容は、消費者が要望していたことと基本的に一致している。また、オンラインビデオレンタルの「Netflix」の台頭によって、消費者はコンテンツを自分で所有するのでなく、ストリーミングで視聴するスタイルにすっかりなじんだ。
さらに、Engadgetが情報筋の話として今回報じた内容は、米CNETの3月の記事とも一致する。Appleが大手映画スタジオ数社と接触し、「iTunes」ユーザーがスタジオ各社のコンテンツをAppleのサーバ上に保管できるようにすることについて討議したとお伝えした記事だ。
この計画には、映画やテレビ番組を多様なウェブ接続デバイスから楽しめるようにすることも含まれていた。また、Appleがストリーミング型音楽配信サービス「Lala」を2009年12月に買収した目的は、同サービスのストリーミング技術を手に入れることだった。
今回のEngadgetの記事も、匿名情報筋の話に基づくものとはいえ、信ぴょう性は高い。特に、ライバルのGoogleがハードウェア企業のパートナーを集め、「Google TV」でリビングルームに進出しようとしている現状を考えればなおさらだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス