UPDATE ニューヨーク発--YouTubeが、月額9ドル99セントで広告なしの有料サービスを始めることを明らかにした。
この新サービス「YouTube Red」の開始後も、広告入りで無料の従来のサービスは選択肢の1つとして継続される。
YouTubeの最高業務責任者(CBO)を務めるRobert Kyncl氏は米国時間10月21日、記者向けのプレゼンテーションの席上で「有料会員制度は、本当に厳しいビジネスだ」と述べた。同氏によると、YouTubeは当初、オフラインおよびバックグラウンド視聴など、利用者の要望が強かった機能を実現するために「Red」の開発に着手し、限定コンテンツの提供は後から決まったという。
YouTube Redでは、すべてのYouTube動画を広告なしで提供し、会員は動画を保存してスマートフォンやタブレットなどでオフライン視聴したり、バックグラウンドで動画を再生したりすることができる。また、トップクラスのYouTubeタレントによるRed限定のオリジナル番組や映画も提供される。会員としての権利は複数のデバイスにまたがって使用可能で、さらには「YouTube Gaming」アプリや同社が近日中にリリースする新しい「YouTube Music」アプリを含む複数のYouTube関連アプリでも利用できる。
米国内の視聴者は、10月28日から1カ月間、YouTube Redを無料で試すことができる。サービスはまず米国で開始されるが、同社はYouTubeが視聴できるすべてのエリアへの拡大を計画している。
YouTubeではさらに、同サイトで最も人気のあるタレントの何人かが、Red会員向けに動画や番組を公開する予定だとうたっている。たとえば、ビデオゲームにヒントを得た恐ろしい状況に同サイトで大人気の動画クリエイターFelix Kjellberg氏本人が陥るというリアリティホラーシリーズ「Scare PewDiePie」や、Superwomanのハンドルネームで知られるクリエイターLilly Singh氏が世界中を旅して回る様子を追った「A Trip to Unicorn Island」などだ。
こうしたYouTubeのオリジナルコンテンツは、一定の期間を経た後、広告入りの無料サービスでも試聴可能になる予定だ。どのくらいの期間後かは明らかになっていないが、かなりの長期間になる見込みだ。
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