「誤解されている方もいると思うので、改めて実名を採用した理由を説明したい」――ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)でSVP 兼 第一事業部 事業部長を務める伊藤雅康氏は9月19日、「東京ゲームショウ 2013」の基調講演で、据え置き型ゲーム機「PlayStation 4」(PS4)のソーシャル機能に“実名制”を採用する理由を語った。
現行モデルのPlayStation 3には、友人や他のユーザーと交流したりネット対戦ができたりする「フレンド機能」が搭載されている。PS4でもこのフレンド機能を利用できるが、従来から提供している匿名のオンラインIDに加えて、実名を使ったIDも利用できるようになるという。同社では、実名のID取得はあくまでも任意であり、実名でのフレンド登録は両者が合意しなければ成立しないと説明しているが、ネット上ではこの制度に反発する意見が多く見られた。
この点について伊藤氏は「最も大きな理由は、ライトユーザーにもオンライン対戦を楽しんでもらいたいから。コアゲーマーの方は匿名の対戦は全然苦にならないと思うが、ライトユーザーに匿名でフレンドリクエストがきたら承認できるだろうか。相手が誰か分からないので、なかなか承認できないだろう」とコメント。新たな選択肢として実名制を取り入れることによって、ゲームユーザーの裾野を拡大したい狙いがあると説明した。また、これまでと同様に匿名での交流も楽しめると強調した。
なお、同日はSCE代表取締役社長 兼 グループ CEOのアンドリュー・ハウス氏が、PS4の開発コンセプトや、同社が目指す未来について語っている。
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