電子書籍ストアを運営するBookLiveは11月7日、電子書籍端末「BookLive!Reader Lideo(Lideo/リディオ)」を8480円で12月10日に発売すると発表した。WiMAXを搭載し、ダウンロード利用料込み。三省堂書店および電子書籍ストア「BookLive!」などで販売する。
「国内では最安値という数字ではないかと自負している」──BookLive代表取締役社長の淡野正氏が発表会で語った直後、Amazonが電子書籍端末「Kinlde Paperwhite」(Wi-Fi版)の販売価格を8480円から7980円に値下げすると発表。このところ、ソニーのReader、東芝のBookPlace DB50が相次いで値下げを発表するなど、日本の電子書籍端末市場は熱気を帯びている。
淡野氏は、アマゾンに対する競争力について「グローバル展開するため、日本に合わせて作り込むかというと難しい。(BookLiveは)日本に向けて作り込むことで最終的に支持を得られる。具体的に何かというよりは、根本的にはそこだと思う」と語った。
今回のLideoは、“日本で生まれた、日本の読書好きのための電子書籍”をキーワードに、BookLiveと三省堂書店、NEC、UQコミュニケーションズの4社共同で取り組んだ。
Lideoの強みとする電子書籍ストア「BookLive!」の取り扱い書籍は約10万冊で、国内最大級と自信を見せる。新たに先行独占タイトルや毎朝自動で新聞をプッシュ配信する「朝日新聞 for bookLovers」などを加え、今後もラインアップを強化していくという。
Lideoは、.bookやXMDF、EPUBなどに対応。「電子書籍元年と毎年いわれているが、10年前から始まっている。いろいろなフォーマットが存在しており、あらゆるフォーマットに対応した」(淡野氏)。
端末はNECが供給。目にやさしいといわれる電子ペーパーを採用したほか、端末に搭載されたUQ WiMAXの通信機能により、手軽に購入できるようにした。
端末の販売は、全国に店舗を展開する三省堂書店が対面販売をする。Lideoの購入端末に最低限必要な登録をその場でできるほか、店頭のレジで電子コンテンツ購入できるようにする。店頭でも「この棚の書籍は電子化されています」「電子書籍版あります」などとアピールし、紙とデジタルの垣根なく販売を促進する考えだ。
店頭は40代から60代の来訪者が多く、シニアやデジタルに不慣れな層をターゲットにしたLideoとは相性がいいと見る。三省堂書店 代表取締役社長の亀井忠雄氏は、「電子書籍が登場し、紙なのか電子なのかの二者択一の声が聞こえてくる。『本を読みたい、学びたい』という気持ちは電子書籍が浸透しても変わらない。新たなスタイルが登場したいま、お客様の声をきくという基礎理念から、BookLiveに対応することを選択した」と語った。
なお、BookLiveによれば三省堂書店の独占販売ということではなく、今後他の書店から要望があれば柔軟に対応していくとしている。
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