トレンドマイクロは総合セキュリティソフトウェアの新版「ウイルスバスター クラウド」を発表した。9月7日から店頭で発売する。1年間利用できるパッケージの価格は5980円。同社のオンラインショップなどですでにダウンロード発売されている。
今回のウイルスバスター クラウドには新機能として「Facebookプライバシー設定チェッカー」が搭載されている。Facebookのプライバシーに関する10の設定項目をチェックして、プライバシー保護の観点で注意が必要名項目を洗い出し、オススメの設定を知らせる。
FacebookのようなSNSからの脅威を防ぐための「SNSプロテクション」機能も強化されている。SNSプロテクションは、SNS上にあるURLリンクをクリックする前に、URLリンクの安全性を色別に表示するというもの。従来のFacebookやTwitter、mixiに加えて、今回新たにGoogle+とLinkedIn、Pinterestに対応している。
10月に発売が予定されている「Windows 8」にも対応する。新たにプロトコルフィルタ技術を開発し、Windows 8に搭載されるタッチパネルのユーザーインターフェースにも対応する。
Windows 8には、起動時にあらかじめデジタル署名のあるソフトウェアだけを実行する「セキュアブート」機能が搭載される。今回のウイルスバスター クラウドでは、このセキュアブートに対応し、OSが起動する前から不正プログラム対策が実行される。
Windows 8のタッチパネル操作に対応したアプリを10月に提供する。提供されるのは「トレンドマイクロ セキュリティ脅威マップ」「セキュアブラウザ」「デバイスマネジメント」の3つ(いずれも仮称)だ。
セキュリティ脅威マップは、世界中の脅威の発生状況を確認できるとともに、ウイルスバスターの保護状態やライセンス情報を表示、機能を呼び出す。セキュアブラウザは、ウェブレピュテーションで不正サイトをブロックする。デバイスマネジメントは、紛失や盗難の時に遠隔操作するアプリとなっている。
トレンドマイクロは、ウイルスバスター クラウドのようなセキュリティソフトウェアの基盤として、クラウド型のセキュリティ技術「スマートプロテクションネットワーク(SPN)」を運用している。SPNの機能も強化されている。
機能強化で従来は検出が難しく、誤検知の懸念が高い“グレーウェア”の侵入を予防できるという。ウェブからダウンロードしたファイルを、ほかのコンピュータでの普及状況や地理、時期を含めた発見状況から評価したコミュニティフィードバックの情報やクラウド上のホワイトリストを参照して検査する。この仕組みで検出精度が向上できると説明している。
これまでのウイルスバスターにはバージョンの番号などが付与されていた。だが、今回のウイルスバスター クラウドからは、バージョンを付けないことを明らかにしている。ライセンス期間内であれば、いつでも機能を追加、強化することが簡単にできる製品、機能の開発を進めていく方針を明らかにしている。
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