フールージャパンは4月12日、同社の運営する有料動画サービス「Hulu」の月額料金を、1480円から980円に値下げしたことを発表した。これに併せて、すでにHuluを利用している顧客向けに500円分のクレジットを提供するほか、新規ユーザー向けに2週間の無料トライアルを実施するとしている。
料金変更にともない、フールージャパンは4月11日に説明を開催。Hulu国際部上級副社長のヨハネス・ラーチャー氏によって、Huluの現状や日米でのユーザーの特徴などが語られた。
Huluは、ハリウッド映画や海外ドラマ、邦画、アニメなどを定額料金で視聴できる有料動画配信サービス。2011年9月のサービス開始当初は、ハリウッド映画や海外ドラマのみの配信だったが、現在は日本や韓国の事業者を含む全20社の、725本以上の映画と5000話以上のテレビ番組を視聴できる。
アカウント情報を端末間で共有できることも特長で、たとえばPCで視聴していた動画の続きを、スマートフォンで視聴するといったことが可能。現在は、スマートフォン(Android/iOS)、タブレット(Android/iOS)、スマートテレビ、Blu-rayプレーヤーなどに加えて、NTT西日本のセットトップボックス「光 BOX+」や、テレビゲーム機「Xbox 360」「プレイステーション 3」でも視聴できる。また、2012年内に任天堂の「Wii」にも対応する予定だ。
ラーチャー氏によれば、サービス開始時と比べて、月額会員が視聴できるコンテンツ数は213%に増加。また、現在2900万台以上のHulu対応デバイスが市場に出ているという。日本での利用状況については、堅調にユーザー数が増加していると説明したが、具体的な数字については非公開とした。
また、月額料金を値下げしたことについては、「私たちのサービスやコンテンツは非常に高い品質を誇っており、1480円は非常に妥当な値段だと考えていたが、さらにそれを値下げできることを大変嬉しく思っている」とコメント。コンテンツパートナーへの収益のリターンという観点でも980円は妥当な価格だとした。
日本では、3月29日に日本のテレビ局で初めてテレビ東京がパートナーシップを締結し、ドラマ「モテキ」やアニメ「侵略!イカ娘」などの配信を開始している。ラーチャー氏はテレビ局がHuluと提携するメリットについて、「Huluのサービスは非常に高品質であるため、テレビ局が制作したコンテンツをリッチな形のまま提供できる」と説明する。また、Huluでのコンテンツ配信は、テレビ局の新たな収益源につながるとの見方を示した。現在はテレビ東京以外のテレビ局ともパートナーシップについて協議しているという。
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