Googleが「Android Market」を再編した。
インターネット大手Googleは、映画、アプリケーション、音楽、電子書籍のより包括的な提供源の構築を目的として、「Android Market」「Google Music」「Google eBookstore」を「Google Play」と名称を改めた単一のストアに統合する。同社のデジタルコンテンツ担当ディレクターを務めるJamie Rosenberg氏が明らかにした。この改変は、米国時間3月6日から実施される。
Google Playは、Android Marketからの抜本的な脱却を意味する。Android Marketは、3年以上前の「Android」リリース以来、同社のモバイルプラットフォームに付随するマーケットサイトとして慣れ親しまれてきた。今回の動きは、Android Marketの主要機能であるアプリケーション、ゲーム、および電子書籍の提供が、競合する複数のアプリケーションストアの出現に伴い、競争力を維持するのに十分でないことを暗に認めるものである。Google Playは、同社が個別に提供する各種サービスの間の壁を取り払うことを目的として設計されているとRosenberg氏は述べた。
Rosenberg氏は、「Google Playは、ユーザーにとって単一のエクスペリエンスとなる」と述べる。「これによって、Androidを中心により強力なエクスペリエンスが構築されるとともに、コンテンツパートナーにおける機会が増大する」(Rosenberg氏)
Androidというブランドの構築に費やしたリソースとエネルギーを考えると、今回のブランド改変は衝撃的な動きである。Androidの名称は、GoogleのモバイルOSとして今後も存続し続ける。
デジタルコンテンツに対するGoogleのアプローチが統一されていないと批判してきた人々は、今回の動きに満足しそうである。互いにうまく融合するはずのサービスが、同調していないというケースは多い。Google MusicとYouTubeの音楽動画がその例である。
Google幹部らは2010年と2011年の大半を通して、Google Musicの概念をレーベル会社らに説明していた際、同サービスをYouTubeの音楽ビデオと密接に統合すると述べていた。YouTubeの利用はオンライン音楽配信における明るい材料の1つであるが、それらのサービスが統合されることはなかった。
Google Playの設立によって、音楽はもはや単体のサービスではなくなるとRosenberg氏は述べた。
新サービスへの対応は各国において異なる。米国では、音楽、映画、書籍、およびAndroidアプリケーションがGoogle Playで提供される。カナダと英国では映画、書籍、およびAndroidアプリケーション、オーストラリアでは書籍とアプリケーション、日本では映画とアプリケーションが提供される予定である。その他の地域では、Google Playは、Androidアプリケーションの新しい提供源となる。
Android搭載携帯およびタブレット上において、Android Marketアプリは数日のうちに、「Google Play Store」アプリにアップグレードされる。ビデオ、書籍、音楽アプリについても、新サービスが対応している国においては、「Google Play Movies」「Google Play Books」「Google Play Music」アプリにそれぞれアップグレードされる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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