名刺交換をソーシャル交流のきっかけにする「pocketer」

 みなさんは普段使っている名刺にどんな情報を載せているだろうか。会社名や住所、電話番号、メールアドレス。紙面に載せられる情報は限りがある。一方で急激に台頭してきたソーシャルメディアでは、実名や経歴から年齢や友人関係、果ては日々食べている食事の内容まで、あらゆる個人情報を共有している。情報は日々更新されており、共有に必要なのは「アカウント情報」だけだ。

 インスプラウトは1月5日、spicelifeよりオリジナルミニ名刺作成サービス「pocketer」の事業を譲り受けた。pocketerは、前述のソーシャルメディアの流れと、従来ある名刺のスタイルをうまく融合させたミニカード制作サービスだ。3cm×7cmのカードには、好きな文字やアイコン、QRコードなどの情報、裏面には1枚ずつ違った写真や自分で作成したイラストなどのデザインを入れることができる。作成はすべてウェブサイト上で完結する。価格は25枚1000円。50枚であれば1980円。サービスの開始は2007年8月で、現在のユーザー数は1万5000人となっている。

 海外では「moo」という同様のサービスがあり、インターフェース的にも洗練されていて、編集機能はpocketerよりも柔軟な操作が可能だ。しかし海外サービスのためどうしても配送料が国内に比較して余計にかかってしまう点が難点だった。

 紙面が限られているので余計な情報、従来名刺に印刷していたような、住所や会社名を入れる余裕はない。「pocketerは従来の定型名刺ではない。自分をもっと表現できて、人と楽しくつながることのできるツールにしたいんです」--そう話すのはインスプラウト代表取締役の三根一仁氏。掲載する情報は、たとえばFacebookのアカウントだけでも構わない。日々新しくなる人間関係や情報、そういったものはオンラインで見ればいいという考え方だ。

 pocketerのウリはやはり裏面のデザインだろう。現在Facebook、フォト蔵、オリジナル素材や自分で登録した素材を1枚1枚個別に印刷できる。友人や家族との写真、制作しているイメージなど、ユーザーごとに個性的なオリジナルカードを作成できるので、初対面の相手に好みのカードを選んでもらって、それをきっかけに会話を楽しむ、といった利用方法は想像しやすい。

 ソーシャルの話題はどうしても「ウェブ上でのできごと」と考えてしまいがちだが、それはあくまでツールの話。実際は人と人とのリアルなつながりだ。「ソーシャルメディアをうまく使う人が出てきている今だからこそ、このようなリアルなツールを使って欲しい」(三根氏)


「pocketer」

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