ポルノサイトやアダルトエンターテインメントサイト向けの「.xxx」ドメインを管理するICM Registryは米国時間9月7日、同ドメインの正式登録を開始したと発表した。
トップレベルドメイン(TLD)に加わった.xxxは、ポルノサイトだけでなく、自身のサイト名が.xxxドメインで使われるのを防ぎたい非ポルノサイトにも開放されている。フロリダ州に拠点を置くICMは新たに加わった.xxxドメインの管理とサポートを行うが、実際の登録処理では世界中の独立系レジストラ(ドメイン名登録業者)50社以上とも協力する予定だ。
ICMでは潜在顧客への売り込み策として、.xxxドメインを使えば同社が立ち上げる世界規模のマーケティングキャンペーンに参加でき、サイトの認知度を高められると、そのメリットを宣伝している。ICMはまた、さらに多くのトラフィックを生み出すと考えられる.xxxサイトの検索ポータルも開設する。
各.xxxサイトについては、McAfeeが毎日スキャンを行ってマルウェアの拡散を防ぐ予定だ。さらにこれらのサイトでは、こうしたサイトに子どもがアクセスするのを防ぎたいと考える保護者の支援の一環として、MetaCertの「電子ラベル」も提供する。
ICMの会長兼最高経営責任者(CEO)を務めるStuart Lawley氏はこの新規ドメインについて、「3者が共にメリットを得られる」サービスだと表現した。
Lawley氏は声明で次のように述べている。「まず、すべての(.xxx)サイトは毎日マルウェアがないかスキャンされ、内容に即したラベリングがされる。これによりアダルトコンテンツの消費者にとっては、これまでよりも簡単かつ安全に、訪問したいサイトを確認して選択できるというメリットがある。次にアダルトエンターテインメント業界にとっても、.xxxが信頼できるアダルトコンテンツをオンラインで簡単に識別できる指標となり、売り上げの増加が期待できるとともに収入予測が立てやすくなるというメリットが生まれる。そして最後に、オンライン上にあるアダルトコンテンツを回避したい人にとってもメリットがある。インターネットユーザーは(.xxx)サイトに含まれるコンテンツを明確に識別でき、これらの回避に役立つツールも用意されているからだ」
.xxxドメインの登録受付開始とともに、ICMは50日間の「Sunrise」期間を設定した。ポルノ業界内外の企業は、この期間の間にドメイン登録または同ドメインからのブロック申請ができる。具体的には、アダルトサイトの登録を処理する「Sunrise A」と、オンラインポルノ業界以外の企業を対象とした「Sunrise B」に分かれている。
このSunrise期間が終わると、11月8日から17日間、アダルトエンターテインメント企業を対象とした「Land Rush」(早い者勝ち)期間が始まり、残っているアドレスについて11月25日まで利用登録できる。その後、.xxxアドレスは一般公開を迎えるとICMは述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス