大手チップメーカーIntelは、先週発表した3Dトランジスタを上回る新しい「Atom」チップアーキテクチャの開発に着手しており、同社最大の電力効率を誇るチップ設計の開発を加速化させている。
このAtomベースの新しい「マイクロアーキテクチャ」(開発コード名「Silvermont」)は2013年出荷予定で、新しい3Dトランジスタ構造を基盤とした革新的なアーキテクチャとなると、Intelの計画に詳しい複数の業界情報筋が米CNETに伝えた。
Silvermontは、3Dトランジスタと組み合わせることによって、さらに高い集積度と性能を実現し、電力効率を大幅に向上すると期待されている。
今後リリースされるすべてのAtomプロセッサと同様に、SilvermontはSystem-on-a-Chip(SoC)設計となる予定だ。SoCでは、コアチップの大部分が単一のシリコン、つまり単一のチップパッケージに集積される。スマートフォンやタブレットで使用されるプロセッサはすべてSoCである。例えば、Intelの次期「Z760」プロセッサもSoCとなっている。
前出の情報筋らによると、現在Atomの開発は急ピッチで進められているという。Intelは、一般的にチップ上に集積可能なトランジスタ数は約2年ごとに2倍になるとするムーアの法則を上回るペースで、Atomプロセッサの開発を加速化させる予定である。現在出荷されているAtom SoCは、45nmプロセス技術で製造されているが、2011年中に32nmでの量産体制に移行し、2013年には、新しいアーキテクチャを採用したSilvermont SoCが出荷される予定である。つまり、情報筋らによると、3年以内に3世代のプロセス技術と1つの新しいアーキテクチャが使用されることになるという。
詳細はまだ明らかになっていないが、情報筋らによると、Silvermontアーキテクチャは、特に22nm技術と3Dトランジスタを利用することを目的として設計されるという。
Intelは来週のアナリスト会議でAtom SoC計画の詳細を明らかにするとされている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力