世界で最も要注意とされる犯罪者やテロリストの逮捕に向けた世界的規模の生態認証データベース構築について、英国の警察とFBIの間で協議が進められている。
「server in the sky」と名付けられたこのデータベースは、指紋や虹彩スキャンといった犯罪者の生態認証データを国際間で共有するというもの。Washington Postは2007年12月、FBIが10億ドルを投じて「Next Generation Identification」という世界最大の集中型生態認証データベースを構築すると報じた。
FBIは、International Information Consortium技術グループに加盟するオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、英国、米国の5カ国が参加した会議の場で、データベースの構築について提起した。
英国のNational Policing Improvement Agency(NPIA)は、現段階では正式な計画はないとしながらも、FBIの提案について認識しており、犯行現場から採取された700万件以上の生態認証データからなる英国のIdent1など、既存の捜査用データベースとそうしたシステムを連携させることも可能だとしている。
NPIAの広報は「これはFBIにより提案されたもので、International Information Consortium technologyグループによる議論が進められている。しかし話し合いはまだ始まったばかりで、合意には達していない」と語った。
英国の政府機関の中で法執行と公安を司る内務省もFBIのデータベースプロジェクトについて、「捜査能力の向上に向けわれわれが常に検討しているさまざまな構想」の内の1つであるとし、認識していることを認めた。
Ident1システムを構築した米国の軍需企業Northrop Grummanもまた、server in the skyデータベースについて意見を交わしたことを認めた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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