独立行政法人 情報処理推進機構 セキュリティセンター(IPA/ISEC)は11月2日、10月分のウイルス・不正アクセスの届け出状況を発表した。発表によると、10月のウイルスの検出数は約50万個と、9月の44万個から15.2%の増加となった。また、10月の届出件数は2419件となり、9月の2426件とほぼ同水準となっている。
検出数の1位は「W32/Netsky」で約44万個、2位は「W32/Looked」で約2.5万個、3位は「W32/Mytob」で約1.5万個であった。Netskyが全体の87.7%を占めている。10月の不正アクセス届け出状況は、届け出件数が10件であり、そのうち被害のあった件数は9件であった。不正アクセスに関連した相談件数は37件(うち3件は届出件数としてもカウント)であり、そのうち何らかの被害のあった件数は22件となっている。
被害届出の内訳は侵入3件、DoS(サービス拒否)攻撃1件、アドレス詐称2件、その他(被害あり)3件であった。届け出件数と相談件数の合計は47件であり、6月(68件)以来の高い数値となっている。10月の相談総件数は1128件で、このうち「ワンクリック不正請求」に関する相談が369件と、過去最高記録を大幅に更新した。その他は「セキュリティ対策ソフトの押し売り」行為に関する相談が16件、Winnyに関連する相談が11件などであった。
IPAでは、ワンクリック不正請求の相談件数が過去最高になったことを受け、安易なクリックに対し注意を呼びかけている。相談の中でも、特に「請求書が表示され、消えなくなった」というものが多いが、これはウイルス感染によるもの。ウイルス感染で請求書が表示されるまでには、アダルトサイトなどの危険なサイト内を安易にクリックし続けて先に進んでいることが原因であり、ユーザー自身の興味本位による操作がこのような被害を招いていることを認識すべきとしている。
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