ランニング中に時間などの各種データをトラッキングできるようにする「Nike+iPod Sport Kit」に対し、セキュリティ専門家Bruce Schneier氏がプライバシーに関する懸念を強く表明している。
Schneier氏は、Nike+iPod Sport Kitを使って人を自動追尾するという、ワシントン大学の研究者らによる監視システムのデモに関心を向けている。同キットは、「Nike+ Air Zoom Moire」シューズに装着するワイヤレスセンサと、iPod nanoに装着する白い小型レシーバで構成されている。
Schneier氏は米国時間12月12日に公開した「Tracking People by their Sneakers(シューズで人を追跡)」というタイトルのブログに、「同キットは、シューズに装着するトランスミッタとiPodに装着するレシーバというのが一般的な構成だ。これを使えば、時間、距離、ペース、消費カロリーなどをトラッキングすることができる。しかし、シューズに装着されたトランスミッタは、最大60フィート(約18m)離れた場所から読み出せることが分かった」と書き込んでいる。
ワシントン大学の研究者らは、Nike+iPod Sport Kitを扱った論文(PDFファイル)で、このRFID(無線認識)トランスミッタは固有なIDを送信するため、これを使えば人の追跡も可能だとしている。研究チームは監視デバイスを250ドル程度の費用で製作し、これをGoogle Mapsと統合したという。
Schneier氏は、「詳細は論文を参照してもらいたい。非常に恐ろしい内容となっている」と書いている。
Nikeの関係者からコメントを得ることはできなかった。iPodを製造するApple Computerもこの件に関してノーコメントだった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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