大日本印刷(DNP)は5月12日、指静脈と手のひら静脈の2つの生体認証に対応したICキャッシュカードを開発したと発表した。すでに複数の金融機関で採用が決定しており、5月下旬より全国の金融機関向けに拡販を開始する。
今回開発されたICキャッシュカードは、3月末に改定された全国銀行協会ICキャッシュカード標準仕様に準拠したもので、指静脈と手のひら静脈の2つの生体認証機能を1枚のICキャッシュカードに搭載している。このカードに指静脈と手のひら静脈の両方の生体認証情報を登録することにより、いずれかの認証方式に対応している発行元以外の金融機関のATMで、生体認証機能が利用できるようになる。
このICキャッシュカードのラインナップは、MULTOS、JavaCardおよびそれぞれのデュアルインターフェースカードとなっている。
MULTOSとJavaCardは、ソフトウェアを追加できるマルチアプリケーション型ICカードOSで、ICキャッシュカードと2つの生体認証のアプリケーションに加え、ネットバンキングを安全に行うためのワンタイムパスワード生成アプリケーションなどの機能を追加できる。
一方、デュアルインターフェースカードは、接触式だけでなく非接触式にも対応したカードであり、電子マネーなどの非接触インターフェースを利用したサービス展開もできる。
国際ICクレジットカード仕様にも準拠しており、クレジットカードとの一体型キャッシュカードにも対応できる。
DNPは、同カードの売り上げは今後3年間で50億円になるとみている。
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