米国政府のシステムに侵入して機密情報を収集している疑いのある中国のハッカー集団について、セキュリティ専門家が詳細を明らかにした。
ハッカー集団には、航空機の仕様やフライト計画ソフトウェアを含む、米軍の機密情報を盗み出した疑いがかけられている。米国政府は、中国広東省在住とされるこのハッカー集団を「Titan Rain」と呼ぶ。
SANS InstituteのディレクターAlan Pallerは米国時間22日、「攻撃者は、陸軍の航空機ミサイルコマンドの基地があるレッドストーン兵器庫から、軍事用ヘリコプター用の飛行ミッション計画ソフトウェアや、陸空軍が使用するフライト計画ソフトウェアの仕様書を盗み出している」と述べた。
このハッカー集団は20人程度で構成されると思われる。Pallerは、盗み出された情報の受け取り手として、最も疑わしいのは中国政府であると述べた。
Pallerは、英国貿易産業省が主催したイベントの席上で「当然、疑わしいのは政府だ。政府というものは、他国政府のシステムをコントロールするためなら、お金を惜しまない。通話内容を盗聴するより、(システムをコントロールする方が)メリットが大きい」と述べた。
Titan Rainが初めて注目されるきっかけになったのは、今夏のWashington Postの記事だった。記事には、国防省をはじめとする米政府機関のコンピュータネットワークを攻撃するために、特殊なウェブサイトが中国に設置されていると書かれていた。
その後のTime誌の報道によると、今度はTitan Rainが米国のセキュリティ専門家Shawn Carpenterによって反撃されたという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」