MasterCard Internationalは米国時間1月11日、消費者の個人情報を保護するための加盟店支援策を打ち出した。
MasterCardの最高リスク責任者(Chief Risk Officer)Chris Thomは声明を発表し、この取り組みを通して加盟店に対し、顧客情報を保護するための情報やツール、サポートを提供していくと述べた。同社は支払いシステムの安全性を確立し、商取引環境のセキュリティを改善するための広範な取り組みを進めているが、今回の加盟店支援策もその一環として実施される。
「これは、支払いシステムにおけるセキュリティを確保しようというわれわれの取り組みの中核をなすものである」(Thom)
この支援策は、顧客情報盗難への懸念が高まる中、クレジットカード情報を悪用したなりすましなどの犯罪を撲滅することを目的としている。
折りしも、小売店などからクレジットカード情報が盗まれる大型のセキュリティ事件が相次いで発生している。2005年、靴小売チェーン店のDSWでは108の店舗から、クレジットカード情報140万件と小切手取引に関する情報9万6000件が盗まれている。またPolo Ralph Laurenの事件では、POSソフトウェアに存在した不具合から、18万人もの人々のクレジットカード情報が流出している。
MasterCardの新しい取り組みでは、オンライントランザクションに主眼が置かれている。たとえば、MasterCardはクレジットカード所有者がオンラインで決済する際に、PINコードのようなセキュリティコードを入力することでセキュリティを強化する安全プログラム「MasterCard SecureCode」を展開しており、このプログラムをサポートする加盟店への手数料を低くする。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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