ビジネスソフトウェアアライアンス(BSA)は12月8日、ソフトの違法コピー率を低下させることで得られる経済効果をまとめた「世界経済効果調査」を発表した。
調査によると、現在28%となっている日本の違法コピー率が10%低下した場合、2006年から2009年までの4年間の国内IT市場規模は1240億ドル(1ドル120円で換算すると14兆8800億円)に達するという。また、3万5000人近くのハイテク関連の雇用を創出し、約240億ドル(2兆8800億円)のGDP浮揚効果と40億ドル(4800億円)近くの追加税収を生み出す可能性があると示唆した。日本の調査結果は、調査対象国中で3番目に高い経済効果となる。
全世界で違法コピー率が10%低下した場合、240万人の新規雇用と4000億ドル(48兆円)のGDP浮揚効果、そして670億ドル(8兆400億円)の税収の創出がもたらされると見込まれる。この税収は、4億3500万人分の職業訓練コスト、4500万人分の医療サービス、3300万人の学生用コンピュータ、660万人が大学の学位を取得するための学費に匹敵するものだという。
また違法コピー率の占める割合が53%にのぼるアジア太平洋地域で、コピー率を10%削減した場合、1350万ドルの経済成長と200万人の新規雇用を生み、IT業界の年間売上高が1兆ドル以上増大すると期待している。これが実現すれば、アジア太平洋地域のIT産業は2009年までに過去4年間の3倍のスピードで成長することが可能になる。
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