Soberの亜種が3種類出現し、電子メールを通じて感染を広げている。電子メールに添付されたワームプログラムは、クリックされただけで実行されてしまう。
フィンランドに本社を置くF-Secureによると、今回出現したSoberワームの亜種は、ウイルス対策プログラムの機能を停止させることができるという。なお、最初のSoberワームは2003年に発見されている。
ウイルス対策企業Kapersky Labは、同ワームに感染した電子メールを大量に発見し、それらがユーザーの手元に届くのを阻止したと、ウェブサイトに掲載した文書のなかで述べている。同社によると、これらのメールは無差別に大量配信されているという。Kaperskyではこれらの亜種をそれぞれ「Sober.u」「Sober.v」「Sober.w」と呼んでいる。
ドイツ警察当局のインターネットセキュリティ担当は現地時間14日に、Soberの襲来について警告を発していた。ドイツでは数カ月前に、右翼的なメッセージをばらまくSoberが出回っていた。
また10月には、学校のクラス写真を装って送られてくるSoberワームの亜種も発見されている。
Soberは、ハイジャックしたWindowsコンピュータを踏み台にして、スパムメールを送信する。スパムメールの大量送信は、サーバに過重な負荷をかけるほか、ネットワークのパフォーマンスを悪化させる。
セキュリティ対策企業は、添付ファイルを開く時は慎重になるようユーザーに呼びかけている。感染したメッセージの件名はランダムに付けられており、なかにはタイトルがないメッセージもあると、Kaperskyは述べる。
ウイルス作者たちはセキュリティ研究者に向けて「Use your debuggers, it's fun(デバッガーを使え。楽しいよ)」というメッセージをコードに残している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」