あなたが、BitTorrentでダウンロードしたファイルのなかに、スパイウェアとアドウェアが混じっているかもしれない。
PCのスクリーン上にポップアップ広告を表示したり、ユーザーのウェブ閲覧履歴をひそかに調べたりするソフトウェアの開発者らが、これらのソフトウェアを広める新しい経路として、BitTorrentに目をつけたようだ。専門家の話によると、スパイウェアやアドウェアを隠し持つビデオ/音楽ファイルが、さまざまなBitTorrentサイトで提供されているという。
BitTorrentは、映画やソフトウェアのようなファイルをダウンロードする手段として最も広く使われているソフトウェアの1つに成長している。ただし、KazaaやeDonkey、オリジナルのNapsterとは異なり、BitTorrentには中心となる検索技術が存在せず、かわりに特定のファイルへのリンクがウェブサイト上に載せられている。
Kazaaのようなアプリケーションでは、かなり前からアドウェア/スパイウェアの存在が指摘されていたが、BitTorrentでそれらが見つかったのは今回が初めてだと、Vital Securityというウェブサイトを運営するセキュリティ研究者のChris Boydは語った。同氏は複数のBitTorrentファイルにアドウェア/スパイウェアが隠されているのを発見した。
これらのなかには、Fox TVで放送されている「Family Guy」という番組のファイルに、存在が確認されているアドウェアがいくつか見つかったという例もあると、Boydは語った。
また別の例では、音楽ファイルやポルノビデオと一緒にアドウェアやスパイウェアがバンドルされているものもあったと、同氏は電子メールを使ったインタビューのなかで指摘した。同氏によると、オンラインのマーケティング業者が、BitTorrentを使って、より多くのPCに自社のソフトウェアをインストールするキャンペーンを開始した疑いがあるという。
「これまで目にしたなかで、今回のスパイウェア感染はもっとも深刻なものだ」と、スパイウェア対策ソフトメーカーのSunbelt Softwareの社長、Alex Eckelberryは述べている。「これは憂慮すべき事態だ。これらのアドウェア/スパイウェアのせいで、ユーザーのデスクトップ上でたくさんのポップアップ広告が表示されたり、システムの速度が低下したり、あるいはシステムが不安定になったりする可能性がある」(Eckelberry)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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