PCに保存されたMP3ファイルを消去するワームが出現したと、ウイルス対策企業Sophosが警告を発した。
Sophosが米国時間22日に行った発表によると、「Nopir.B」と呼ばれるこのワームは、PtoPファイル共有ネットワークを介して広がるという。また、同社は、Nopir.Bがどうやらフランスで製作されたものらしいと述べた。
Nopir.BはDVDクラッキングプログラムに見えるよう作り込まれている。このことから、ディスクに施されたコピー防止技術を迂回するためのプログラムを探しているユーザーが、誤ってNopir.Bを入手してしまう可能性がある。Nopir.Bがダウンロードされ実行されると、PC上のすべてのMP3ファイルおよびその他の一部のプログラムが消去されるおそれがあると、Sophosは報告書の中で述べている。
Sophosは、Nopir.Bの作者には、音楽著作権の侵害を阻止しようという意図があるのだろうとしている。
「Nopir.Bは、著作権侵害に関わっていると思われるユーザーを標的としている。だが、同ワームは、不法行為を本当に行っている人と、合法的にMP3ファイルを入手した人を正確に区別できない」と、SophosのシニアテクノロジーコンサルタントGraham Cluleyは声明に記している。「インターネット上の著作権侵害に対してはさまざまな意見があるだろうが、このワームが犯罪的な特質を帯びていることに議論の余地はない。Nopir.Bは、Windowsコンピュータに深刻なダメージをもたらすものである」(Cluley)
Sophosによると、同ワームに関する報告はまだほとんど寄せられていないという。しかし同社では、念のためセキュリティソフトウェアのアップデートを行うよう、ユーザーに注意を促している。この悪質なソフトウェアは、MicrosoftのWindowsが稼働するPCに感染するという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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