NECのインターネットサービス「BIGLOBE」は3月7日、個人・法人接続サービスの会員向けに迷惑メールをBIGLOBEのサーバー上で自動的に選別する「迷惑メールブロックサービス」を5月から無料で提供すると発表した。
このサービスは、米センドメールのOEMパートナーである米クラウドマークの判定エンジンを日本のISPとして初めて採用して提供する。このエンジンは、世界で120万人(うち日本人は約5000人)が参加する迷惑メールの申告ネットワーク「SpamNetコミュニティ」から迷惑メールのサンプルをリアルタイムに収集し、メールのヘッダから送信経路や送信パターンなどメールの構造を解析する。解析したメールの構造は、「メール構造判定カートリッジ」と呼ばれるファイル(定義ファイルのようなもの)として、迷惑メール判定エンジンへ30日に一度の割合で更新される。
また、文面からは迷惑メールと判定しづらいフィッシングメールなどは、メール送信に中継サーバーを利用するケースが多いため、SpamNetコミュニティから受ける報告により、そうしたメールの経由サーバの信用度データベース「Cloudmark Authority」も構築されている。報告からデータベースへの更新は、平均で5分程度だという。
このように、メールの構造を判定する「メール構造判定カートリッジ」と経由サーバを判定する「Cloudmark Authority」によって、米国では迷惑メールの95%をブロックし、通常メールの誤判定は1%という実績を誇る。
BIGLOBEのサーバー上で一括してメールを選別するため、申し込みさえすればユーザーは特別な設定をする必要がない。迷惑メールと判定されたメールの件名には[spam]の表記が追加されるので、メールを振り分けるのも簡単だ。7月から提供を予定している有料オプションでは、利用者ごとに設置されるメールサーバー上の別フォルダへ迷惑メールを自動で振り分けることも可能になる。
BIGLOBEでは5月の正式サービスを前に、3月8日から最大1万人の評価モニターを募集する。この1万人からも迷惑メール情報を収集することで、迷惑メール判定の精度を向上させ、本サービスを開始するかまえだ。
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