血液型だけではすまない--UCLAで献血者の個人情報が流出か

David Becker (CNET News.com)2004年06月11日 14時49分

 カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の関係者は、同大学のノートPCが盗難に遭い、個人情報が流出する恐れがあるとして、14万5000人の献血者に注意を促した。

 UCLAの血液センターは先週、同センターを通して献血に協力したすべての人に謝罪文書を送り、注意書きを添えた。

 大学側が発表した声明によれば、昨年11月、鍵のかかったバンに窃盗団が押し入り、献血者の氏名、生年月日、社会保障番号に関するデータベースが入っていたノートPCを持ち去ったという。声明によると、このデータベースには血液型以外の医療情報は含まれていないが、大学関係者は先月行われたセキュリティ監査のなかでID盗難の話題が出て初めて、事の重大さと個人情報流出の可能性を認識したという。

 「献血者の皆さんに多大なご迷惑をおかけしたことをお詫びする。皆さんが今後も献血活動に参加し、人命救助に協力してくれることを希望する」と、輸血部門責任者のPriscilla I. Figueroa博士は声明のなかで述べている。

 UCLA側の声明によると、データベースはパスワードで保護されていたが、暗号化されていなかったという。また、同大学は今回の事件を教訓に、 データの機密保護に関する方針を見直すという。

 同大学によれば、ロサンゼルス警察がこの窃盗事件を調査しているが、これまでのところ、データベースの情報が取り出されたり、誤用された形跡はないという。

 大学関係者は、続く声明で、2週間前に大学の医療部門の事務室から2台めのノートPCが盗まれたことも明らかにしたが、これにより、さらに6万2000人の患者に関する個人情報が流出の危機にさらされている。

 ノートPCが普及するにつれ、機密情報が盗まれる危険も高まっており、紛失したり盗まれた機器によって、FBIの機密情報から最近の納税記録にいたるさまざまなデータが暴露されてしまう恐れがある。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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