ゲーム制作会社のValve Softwareは米国時間10日、大きな期待が寄せられている「Half-Life 2」のソースコードを盗んだとされる複数の容疑者を、捜査当局が逮捕したことを発表した。
Valve最高経営責任者(CEO)のGabe Newellは声明の中で、逮捕者が複数の国で出ていることを明らかにした。同氏はまた、容疑者の特定に顧客の協力があったと述べている、
「侵入の公表からわずか数日で、オンラインゲームコミュニティがこの件の関係者を突きとめた。このようなサイバー犯罪で、捜査当局が従来は解決できなかった問題を、ゲーマーたちが非常に素早く巧妙に解明したことは特筆に価する」(Newell)
Valveは、容疑者の身元や国籍、法的な状態について情報を一切明らかにせず、質問への対応をすべてワシントン州シアトルにあるFBIのCyber Crime Task Forceに任せてしまった。CNET News.comはFBIの関係者にコメントを求めたが、回答を得ることはできなかった。担当者はNews.comの姉妹サイトであるGamespotに対し、逮捕者が数人出たとだけコメントしている。
Newellは10月に、ハッカーがValveのネットワークに侵入し、「Half-Life 2」のソースコードツリーをすべてダウンロードしたことを正式に認めた。これはその後、複数のオンラインフォーラムを介してネット上に広まってしまった。
このゲームは、「Half-Life」という人気の高いシューティングゲームの続編で、当初は昨年暮れの出荷が予定されていた。今回の盗難事件は、このオンラインゲームに多数のセキュリティリスクを突きつけ、苦闘する親会社のVivendi Universalはリリースを今夏まで延期することを余儀なくされた。
今回の逮捕発表のタイミングは、「Half Life 2」を盗んだ者と、有害なトロイの木馬であるAgobotとの間に関連があるのでは、とのドイツの技術出版会社、Heise.deなどが伝える内容に信憑性を与える。Heiseによると、先日Agobotに関連して逮捕されたドイツ人は、オンラインフォーラムでValveへの侵入を得意そうに話していたという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス