Googleが、インターネットユーザーのパソコンにインストールされるプログラムを開発する際に、ソフトウェアメーカーが従うべきガイドラインをリリースした。悪質なアドウェアやスパイウェアを減らすことが目的だ。
18日夜(米国時間)にリリースされたこのガイドラインには、ソフトウェアは常識的な礼儀をわきまえるべきであると記されている。具体的には、ソフトウェアは自分が行う行為をユーザーに開示すべきであること、ユーザーに使用できなくするオプションを与えるべきであること、個人情報の漏えいといった卑劣な行為を行ってはならないこと、などが記されている。
Googleがガイドラインをリリースした背景には、アドウェアやスパイウェアの規制、さらには禁止について、州や連邦レベルで関心が高まっていることが挙げられる。米国では、ユタ州ですでにこうした法律が制定されているほか、ここ数週間の間に下院議会や連邦取引委員会(FTC)などが公聴会を開いている。
Googleの動きは、スパイウェアやアドウェアが許容されるための方法を見つけるようにソフトウェア業界に働きかけるための、防衛的な自己規制措置とみることもできる。
Googleでは、Google ToolbarやGoogle DeskbarなどのWindows向け製品をつくっている。これらの製品は、ユーザーのネット上での行為に関する情報をGoogleに送信するため、現在提案されている一部の法律の規制対象になる可能性がある。
Googleのガイドラインは、WhenUやClaria(旧Gator)が開発するポップアップ・アドウェアアプリケーションに対しても批判的である。ポップアップ・アドウェアは、Googleにとって2つの問題を引き起こしている。その1つは、ユーザーがGoogleのウェブサイトで検索を行っているときに、迷惑なポップアップ広告が表示される可能性があること。もう1つは、こうしたポップアップ広告は、Google Toolbarでブロックできない可能性があることだ。
このような現象が起きた場合には、「Gator Ads NetworkやKazaaなどのプログラムが意図的または偶発的にシステムにインストールされている可能性がある」。同社は、Toolbarユーザーにこう忠告している。
「われわれの狙いは、業界内での議論を促進させることだ」とGoogleの企業コミュニケーション担当ディレクターDavid Kraneは述べる。「われわれはパートナー企業にもガイドラインに従うことや、ガイドラインの内容についてフィードバックすることを求めている」(Krane)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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