Microsoftは米国時間4月29日、「Internet Explorer 9(IE9)」では、Appleが「Safari」に組み込んださまざまなウェブ動画をサポートするが、「Firefox」や「Opera」が支持するウェブ動画には対応しないと述べ、重要なウェブ標準を巡る論争の亀裂をさらに深いものにした。
IE担当ゼネラルマネージャーのDean Hachamovitch氏はブログ投稿の中で「IE9はHTML5のサポートにおいて、H.264動画の再生のみをサポートする予定だ」と述べた。Hachamovitch氏はH.264をサポートする理由について、次のように説明している。「H.264はコンピューティング業界において、ビデオカメラからGoogleのYouTubeまで幅広く使用されており、パフォーマンスを向上させるハードウェアデコード機能のサポートの恩恵を受けることができる。また、現在H.264の最大のライバルであるOgg Theoraの使用に関しては、権利面での問題がある」
何年間もの休止状態を経て現在全面的な見直しが行われているウェブページ標準において、HTML5動画は重要な要素だ。現在、オンライン動画は多くの場合、Adobe Systemsの「Flash Player」で提供されている(Flash PlayerはバックグラウンドでH.264を使って動画をデコードすることができる)。しかしMicrosoftは、プロプライエタリなプラグインを使わずにFlashの多くの機能を再現することを目指すウェブテクノロジ支持者の陣営に加わろうとしている。こうしたウェブテクノロジへの取り組みを通して、動画はウェブ上で今日の写真と同じくらい当たり前のものになることができる、というのが支持者の主張だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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