カリフォルニア州サンタクララ発--Googleは、その場しのぎのカンニングシート的な使い道を超えた、教育過程における検索の活用法を模索している。
インターネットを使った検索の最も素晴らしい点の1つは、具体的な問題に答えるスピードと精度で、試験や論文のテーマを調べる学生にとっては理想的な手段と言える。しかし、このことは一方で、Googleなどのサービスから得られた知識は、幅は広いが深みに欠けるとの批判も生み出している。データを集めるだけでは、コンセプトやアイデアに発展することはないという批判だ。
Googleのリサーチ担当ディレクターであるPeter Norvig氏は、「教育検索」、すなわち学生が「目指す目標にたどり着く」手助けをする方法について、その可能性を探りはじめている。Norvig氏はSearch Marketing Expo(SMX)Westで行った「Google Research」のプレゼンテーションのなかで、「5分間で見つかる答え以上のものを求めている人々を支援する方法」について、理解に努めていると語った。
このプロジェクトはまだ初期段階にあり、Norvig氏ともう1人のGoogle関係者は、計画の詳細について多くを披露しようとはしなかった。
Googleの最高経営責任者(CEO)、Eric Schmidt氏は、1月にスイスのダボスで開催された世界経済フォーラム年次総会で、インターネットとともに成長してきた若い世代の「深く読み込む」能力について憂慮していると語った。AFPの報道によると、Schmidt氏はPCやモバイル機器によって即座に情報が得られるという満足感が、「おそらくは認識に、またおそらくは読書力に影響を与えている」との見方を示したという。
Googleはすでに「Google Scholar」を提供しているが、これは1つのテーマに関連した学術論文や研究を検索するもので、通常の検索と本質的には同じものだ。Norvig氏は、Googleはカリキュラムに基づいた調査ツールについて考えを進めていると語ったが、具体例に関する説明は避けた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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