2007年に分社化してから3年。ライブドアが順調に売上を伸ばしている。2009年9月期(2008年10月から2009年9月)は連結売上高93億円、営業利益10億円を達成。ほぼ計画通りに推移しているという。
新会社として4年目の2010年は「本質的な成長」をスローガンに、一時凍結していた新サービスの開発に力を入れる。第1弾は自社で保有するデータセンタなどのインフラ資産を活かしたクラウドサービス「ぽこぽこクラウド」(仮称)だ。
「クラウドはライブドアの一番強い領域。技術力の強みを出しやすい、得意分野」とライブドア代表取締役社長の出澤剛氏は話す。サービスの特徴やメニューは明らかにされなかったが、3月から提供するという。
ライブドアは2008年から2009年初めにかけてソーシャルネットワーキングサービス「フレパ」やブログサービス「nowa」などを閉鎖。その一方で主力サービスの「livedoor Blog」をASP提供し、ブロガーのネットワークを広げた。
ニッチな分野のブログメディア「アゴラ」「ITライフハック」「Tech Wave」「Market Hack」などを開設。分社後初のM&Aを実施し、アドワイアーズを買収した。2009年は「守りから攻め」へと転じた1年だったという。
2009年9月期の売上構成は、広告、データセンタ、ユーザー課金がバランス良く3分の1ずつだという。広告ではポータルサイト「livedoor」のトップページを占拠する広告商品「トップジャック」が好評だったほか、コンテンツマッチ広告の売上が伸びた。livedoor Blogや結婚紹介サービス「youbride」の課金も順調だという。
いわゆる“ライブドア事件”後、強く意識したのは、しっかりと収益を上げられる体制にし、会社として生き残っていくこと。「ここ3年は収益側に寄った経営を続けてきた」と出澤氏は話す。
その一方で周囲からは常にライブドアの技術力を生かした舵取りを期待されてきた。2010年は「ギアチェンジの年」とし、livedoor Blogに次ぐ主力サービスの開発を目指す。
「収益コンシャスな体質から、もっと新しい価値を提供することを考えられるように、ギアをもの作り側に寄せていく」(出澤氏)
今期(2010年9月期)は連結売上高102億円、営業利益12億円を見込む。
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