サンフランシスコ発--Microsoftの検索部門トップQi Lu氏とシニアバイスプレジデントのYusuf Mehdi氏は米国時間10月21日、FacebookおよびTwitterからのリアルタイムの検索結果をMicrosoftの検索エンジン「Bing」に取り入れていくことを、当地で開催中の「Web 2.0 Summit」で明らかにした。Microsoftはそのための提携を両社と行ったという。
Twitterとの提携は、公開のつぶやきがすべてリアルタイムでBingに送られるもので、21日「Bing.com/twitter」というURLでベータ版が公開された。Facebookとの提携は、公開に設定されているFacebook内のすべての情報を検索対象とするもので、Mehdi氏によると「後日」登場するという。さらに同氏は、これらの提携はすべて「リアルタイムに情報が生まれる注目分野」を取り込んでいくというBingの戦略の一環だと語った。
Microsoftの発表では、どちらの提携についても金銭面の条件は明らかにされなかった。21日のWeb 2.0 Summitではその後、Facebookの最高執行責任者(COO)であるSheryl Sandberg氏が話をしたが、その中で同氏は、Microsoftとの契約で「金は動かなかった」と述べた。
Mehdi氏は「いっそうの視覚化、いっそうの洗練化、およびデータアクセスの改善が必要だ」と語った。
また、今回の提携でMicrosoftはGoogleに対して優位に立つことになる。Googleは現時点でこうした提携を行っていない。しかし、Twitter、およびMicrosoftが出資するFacebookも、同じような交渉をGoogleと行っているとうわさされている(追記:これとは別に、Googleも21日に同様の提携を発表した)。
Twitterとの契約は非独占的なものだとLu氏は語ったが、Facebookについてはコメントしなかった。
BingのTwitter検索では、Twitter本体の検索エンジン(Summizeというサードパーティーのアプリを買収して作られた)と同じように、検索クエリにマッチしたつぶやきを単純な時間順で並べたものを表示することもできる。加えて、BingではMehdi氏が「ベストマッチ」と呼ぶ検索結果表示モードも選択可能だ。こちらのモードでは、Bingの開発チームが「当社の一連の検索テクニックと関連度を適用して検索結果を向上させる」と、同氏は説明している。これはつまり、人気のつぶやきや「retweet」された件数が多いつぶやきが検索結果の上位に来て、スパムや重複結果(およびアダルトコンテンツ)が除外されるということだろう。
また、BingのTwitter検索は、Twitterの「人気のトピック」よりさらに掘り下げて、注目話題の周辺情報を集積する。具体的には、特定の話題に関して最も頻繁に挙げられているリンクを表示するほか、短縮URLのリダイレクト先もわかるようになる(これで「リックロール」行為は絶滅するだろう)。
こうした検索サービスは完成版ではないが、これは主に、FacebookやTwitter自体が急速に変化を遂げていることによるものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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