独立系ブロガーが、製品のレビュー記事を書いて報酬をもらったり、無料の製品提供を受けたりした場合に、これを明らかにしないと米連邦取引委員会(FTC)から最高1万1000ドルの罰金を命じられる可能性のあることが、FTCが米国時間10月5日に公開した改訂版「Guides Concerning the Use of Endorsements and Testimonials in Advertising(推奨広告と証言広告の利用に関する指針)」で明らかになった。
この指針が改訂されたのは、1980年以来のことだ。
改訂版の指針には、広告主と製品推奨者の間に消費者が想定していない(金銭の授受や無料での製品提供といった)「具体的結びつき」がある場合には、それを明らかにすべきだとする長年の原則を明確化するための事例も、新たに加えられている。これは、ブロガーなどの「口コミ」マーケッターが記事を書く場合に、何が推奨広告とみなされるかを示すものだ。改訂版指針では、判断はケースバイケースとなるものの、現金または現物で報酬を受け取って書かれたレビュー記事は、推奨広告とみなすことを定めている。したがって、推奨記事を書く場合には、ブロガーは、その製品またはサービスの提供者との間にある、具体的な結びつきを開示しなければならない。
また、FTCは著名人にも目を光らせる。「著名人が、トークショーやソーシャルメディアなど従来の広告の範疇を超えたところで製品を推奨する場合には、広告主との関係を明らかにする義務がある」と、今回の改訂を知らせるリリースには書かれている。
つまり、理論的に言えば、著名人が自分のTwitterアカウントを使って新しい車についてあれこれとつぶやいた後に、その車が無料提供されたものだということがわかれば、FTCから罰金を科せられる可能性があるということだ。
ブロガーの推奨広告に対する規制についてFTCが初めて計画を明らかにしたのは6月のことで、マーケッターや広告エージェンシーから無料で製品をもらったり借りたりすることに慣れきっていたブロガーらのコミュニティー、とりわけ盛況な「ママブロガー」界では、大きな騒ぎが巻き起こった。
ただし、規制の実行は難しいものになるだろう。世の中には数多くのブロガーがおり、さまざまなタイプのブロガーがいるうえに、マーケッターの数もまた多い。さらに、一部のメディア評論家が指摘しているように、広告とわからない形での無料提供品による推奨広告は、すでに数十年にわたって一部の雑誌業界で蔓延している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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