Facebook、試作アプリを試せる「Prototypes」を発表

文:Caroline McCarthy(CNET News) 翻訳校正:緒方亮、高森郁哉2009年09月16日 13時47分

 サンフランシスコ発--Facebookは米国時間9月15日午後、TechCrunch50カンファレンスで催された「Developer Garage」イベントのステージに登場し、エンジニアが同社にとっていかに大切かを強調した上で、ユーザーが用途に応じて自由に工夫できる新しい機能を発表した。

 Facebookの技術部門を率いるAditya Agarwal氏が、新たに提供する「Prototypes」を披露した。Prototypesは、Facebookの内部プロジェクトを、Facebook開発者プラットフォームのアプリケーションとしてアクセス可能にするものだ。「バグだらけになるものもあれば、最高に洗練されるものもあるだろう」とAgarwal氏は述べた。

Aditya Agarwal氏 Aditya Agarwal氏
提供:Josh Lowensohn/CNET

 「Google Labs」のFacebookバージョンといった趣のPrototypesだが、9月15日午後、すでに同社のTwitter投稿で図らずも明かされていた。Agarwal氏はPrototypesについて「Facebookのエンジニアが次に何を出してくるのかを予想するのは難しい」と述べた。その後、同社のブログに説明が掲載された

 Facebookのエンジニアリング担当バイスプレジデントのMike Schroepfer氏は聴衆に向かって、Facebookによるホットな新機能の多くは、多くが深夜まで残業する従業員たちの「ハッカソン」(ハッキングのマラソン)で作られたと語った。たとえば、新しい「iPhone」アプリは1人のエンジニアが製作した(Facebookの関係者によると、この従業員は実のところ夏季インターン生だったというから、さらに驚かされる)。また、ナローバンドに優しい「Facebook Lite」のオプションは3人のエンジニアによって開発され、最近登場したステータスのタグ付け機能もハッカソンで開発された。

 Agarwal氏の説明によると、新しいプロトタイプとしては、写真タグ検索、デスクトップ通知、ニュースフィードのアイテムを選別して友人が最近コメントした記事を見る機能などがあるという。

 TechCrunch50がウェブ関連新興企業のイベントであることを考慮して、Facebookは各社を支える起業家たちにも売り込んだ。Facebook従業員のJustin Osofsky氏が登壇し、「Facebook Connect」について、新興企業がこのログインシステムを組み込むべき理由を説明した。同氏は、これほど巨大なネットワークで情報を共有できることの力と、個別の登録プロセスが必要ないことの利点を挙げたほか、現在Facebook Connectを利用中の約1万5000サイトが実際に体験しているとして、ページ閲覧数とトラフィックの急上昇が実証されていることに言及した。

 FacebookはTechCrunch50において、キャッシュフローの黒字化とアクティブユーザー3億人突破をタイミングよく一緒に発表できた。Schroepfer氏の説明によると、Facebookでは1日で滞在時間が60億分、チャットの送信メッセージ数が10億件、写真の保存が800億件になるという(個々の写真は200億件だが、それが4種類のフォーマットで保存される)。

 Schroepfer氏の説明によると、2009年の夏、Facebookが「Vanity URL」(意味のある文字列のURL)を受付開始したところ、1時間足らずで100万件の予約があったという。同氏は、同社のエンジニアたちのおかげでFacebookがダウンせず運営されたと繰り返した。

 「この件の問題は、われわれが基本的に、約2億人に対してほぼ同時にサイトを訪問することを求めたことだ。これは大抵の場合、DoS攻撃と呼ばれるものだろう。だが、われわれはこれを製品ローンチと呼んでいた」(Schroepfer氏)

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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