ミクシィとセールスフォースが連携--mixiユーザーの意見をリアルタイムで顧客企業へ

藤本京子(編集部)2009年09月15日 18時29分

 ミクシィとセールスフォース・ドットコムは9月15日、ミクシィが提供する「mixiアプリ」と、セールスフォース・ドットコムの「Salesforce CRM」を連携した企業向けサービスを提供すると発表した。

 mixiアプリは、ミクシィが8月24日に提供を開始したサービス。ソーシャルネットワーキングサービス「mixi」内で利用できるソーシャルアプリケーションが、法人・個人を問わず自由に開発、公開できるようになっている。

 mixiアプリとSalesforce CRMの連携により、Salesforce CRMの利用企業は、mixiアプリに寄せられるユーザーのアイデアや意見などをSalesforce CRMにリアルタイムで取り込むことができる。取り込まれた情報は、関連部署にアラートメールとして送信されるほか、ダッシュボード機能などによる分析も可能だ。

 東京都内にて開催されたクラウドコンピューティングのイベント「Cloudforce Japan」では、基調講演の中でSalesforce.com 会長 兼 CEOのMarc Benioff氏がこのサービスについて説明した。同氏は、「ソーシャルメディアの力をエンタープライズの世界に融合できる」と述べ、ミクシィ 代表取締役社長の笠原健治氏と、すでに同サービスの採用を決めたゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)代表取締役社長の石坂信也氏を講演の壇上に招いた。

 石坂氏は、「GDOはすでにゴルファーとのネットワークを持っているが、mixiアプリとSalesforce CRMとの連携により、ゴルフ関連製品のメーカーなどゴルフ産業全体と連携し、情報共有ができる」と述べる。また、「CRM」という言葉について、「CRMは“カスタマーリレーションシップマネジメント”の略だが、ミクシィが取り組んでいるように“コミュニティとのリレーション”も大切。今後はコミュニティといかにして接点を持つかがより重要になるだろう」(石坂氏)と述べた。

 笠原氏も、「今回の取り組みは、セールスフォースの顧客企業にとって、ユーザーとコミュニケーションするきっかけとなるだろう」としている。また、同サービスの展開で企業との連携を進め、これまでミクシィの主な収益源となっていた広告以外での売上も模索したい考えを示した。

mixiとSalesforce新サービスについて語るSalesforce.comのBenioff氏(右)と、ミクシィの笠原氏(中央)、GDOの石坂氏(左)

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