社団法人 日本音楽著作権協会(JASRAC)は8月6日、公正取引委員会(公取委)から2月27日付けで受けた排除措置命令について、保証金1億円を供託し、執行が免除されたと発表した。これにより、命令が確定するまでの間、放送局はこれまで通りの手続きで楽曲を利用できるという。
公取委は2月27日付けで、JASRACが放送局と結んでいる著作権使用の包括利用許諾契約がほかの著作権管理団体の新規参入を妨げており、独占禁止法に違反しているとして、独占禁止法7条1項の規定にもとづく排除措置命令を下した。しかしJASRACはこれを不服とし、取り消しを求める審判請求を申し立てていた。
JASRACは、排除措置命令が協会単独での履行は難しく、放送利用者や楽曲管理を委託している権利者にも損害を与えるとして、執行の免除を求めていた。これをうけて東京高等裁判所は7月9日、JASRACの申し立てを認め、保証金1億円を供託することで執行を免除するという決定を下した。JASRACは8月5日に理事会を開き、全会一致で供託金の支払いを決定したという。
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