2008年度に前年比13%増の4835億円となったモバイルコンテンツ市場。具体的にどんなジャンルやサービスが人気を集めているのだろうか。7月22日に開幕した携帯電話関連のイベント「ワイヤレスジャパン2009」では、NTTドコモ コンシューマサービス部 コンテンツ担当部長の原田由佳氏が、iモードにおいて現在人気を集めているサービスや、NTTドコモとして今後取り組んでいく施策について述べた。
原田氏によると、iモードのコンテンツ情報料の売上高は5月時点で月間223億円。公式コンテンツプロバイダーは約3100社、公式サイトは1万6000サイトにのぼる。パケット定額制サービス「パケ・ホーダイ」の加入者が約1400万人となり、「FOMAユーザーの3〜4割が加入している」(原田氏)ことも追い風だ。
原田氏によると、コンテンツ分野では着せ替えツールやデコメ、電子書籍、動画、サービス分野ではコミュニティやレシピ、健康管理サイトなどの利用が伸びているという。
「マイメニュー登録数で見ると、着せ替えツールは1年で3〜4割、デコメは1割伸びている。電子書籍は月額課金型と都度課金型があるが、それぞれ2割ほど伸びている」(原田氏)
動画については、映画の公開やDVDの発売と同時に携帯電話でも同じ動画が見られるサービスが登場した。また、テレビドラマを放送終了後に配信するサービスでは、「トレンディドラマを見ている10代の女性が、好きなドラマを携帯電話にも入れておき、友達と見たいということでダウンロードしているようだ」(原田氏)とのこと。NTTドコモがエイベックスと共同で7月から「BeeTV」(月額315円)という携帯電話専用の動画配信サービスを開始したこともあり、マイメニュー登録数は前年比4割増になったとのことだ。
伸び率で最も好調なのはコミュニティサイトだ。2008年12月に上場したグリーの「GREE」などがけん引し、コミュニティサイト全体では前年比2倍に伸びたという。「これまで課金できていなかった市場に、アイテム課金などが一気に広がった」(原田氏)
レシピでは、7月に上場したクックパッドが運営する「モバれぴ」(月額294円)というサイトが人気で、レシピサイトのマイメニュー登録数は前年比5割増となった。モバれぴはユーザーが投稿した55万以上のレシピが帰宅途中などでも閲覧できるほか、ユーザーが自分の作った料理を携帯電話で撮影してそのまま投稿できる点などが人気を集めているとのこと。
健康関連のサービスでは、女性の生理周期に合わせたアドバイスを提供するエムティーアイの「ルナルナ★女性の医学」(月額189円)のユーザー数が拡大したとのことだ。「体の周期というパーソナルな情報は携帯電話の特性に合っている。健康状態を把握してコンテンツにしていくというのは、NTTドコモでも力を入れていきたいジャンルだ」(原田氏)
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」