Adobe Systemsは米国時間6月15日、「Acrobat.com」のベータ版提供を終え、同サービスを有償のユーザーアカウントのある事業へと移行した。登録ユーザー数が500万人を超える同サービスでは、無償バージョンも引き続き提供されるが、今後は特定の機能に利用制限が適用される。利用制限は、新しい2種類のプレミアムプランのいずれかにアップグレードすることで解除できる。プレミアムプランは1カ月単位または1年単位で購入することができ、料金はそれぞれ月額14.99ドルと39ドル、年額149ドルと390ドルとなっている。
「Premium Basic」プランでは、PDFファイルの変換が1カ月あたり10回まで可能で、Adobeの「ConnectNow」ツールを通じた会議に5人まで参加することができる。「Premium Plus」プランでは、PDF変換は無制限で、会議参加ユーザー数は20人までに増える。両方のプレミアムプランで、電話とウェブでのサポートも受けることができる。これに対して無償アカウントでは、PDF変換は5回のみで、ConnectNowでの同時接続ユーザー数は、ベータ版提供期間中に可能であった人数より1人減って2人までとなった。
有償アカウントへの移行とともに、Acrobat.comでは、基本的なスプレッドシートを処理する「Tables」という新しいコラボレーションアプリケーションが導入された。Tablesでは、Adobeのオンラインワードプロセッサ「Buzzword」と同様に、複数のユーザーが同時に1つのスプレッドシートで作業することができ、改訂の追跡や旧版へのロールバックも可能だ。
AdobeでAcrobat.comの製品マネジメントおよびマーケティング担当ディレクターを務めるEric Larson氏は先週、米CNET Newsとの電話で、Tablesは現時点ではまだMicrosoftの「Excel」に取って代わるほどのものではないため、まずはAdobeの「Acrobat Labs」セクションでロールアウトすると語った。しかしLarson氏は、Excelにない機能をTablesで使用できるようになることを強調した。例えば、ほかのユーザーがドキュメントのどの部分について作業しているかが見える機能や、ほかのユーザーに影響を及ぼす視覚的な変更を加えようとすると警告が表示される機能が、Tablesで提供されるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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