Google傘下のビデオ共有サイトYouTubeが、英国で音楽ビデオへのアクセスを遮断した。アーティストとレーベルに代わってライセンス料を徴収するPRS for Music(PRS)との交渉決裂を受けた措置。
これについてYouTubeは次のような声明を発表した。「PRSから受けていた従来のライセンスは期限切れとなったが、これまでのところ当社にとって経済的に持続可能な条件で更新の合意を得ることができていない。この交渉で問題となっているのは2点。法外なライセンス料と透明性の欠如だ。当社はミュージシャンやソングライターの創造性を高く評価しており、オンラインによって彼らに大きな収入を生み出し著作権を尊重すべく権利者と精力的に話し合ってきた。しかし、PRSは従来に比べ何倍ものライセンス料を要求してきた」
また声明はこのように続く。「当社にとって、それは全くもって法外な額であり、提案された条件では再生のたびに多額の損失を被ることになる。また、YouTube上でライセンス対象となる歌を識別するにはどの作品が対象となるかを知る必要があるが、PRSはそれを明らかにしようとしない。これでは、ミュージシャン名が記されていないCDを買えというようなものである」
一方、PRSも、Googleはライセンス料として十分な額を支払おうとしないとする声明を発表している。
「Googleが英国においてYouTube上での音楽ビデオへのアクセスを停止するという挙に出たことに、消費者とソングライターを代表して、PRSは怒りを表明する」として、PRAはGoogleが莫大な売り上げを上げていると指摘した。また、「自身のサービスの拠り所である音楽を書いた者に支払う額を現在よりも大幅に削減したいがためにこうした手段を取ると通告していた。YouTubeの利用が大幅に伸びているにもかかわらずだ」
BBCによると、アクセス遮断は現地時間3月9日中に実施されるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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