Googleのウェブブラウザ「Google Chrome」がベータテスト期間を終了するということが、TechCrunchの米国時間12月10日のリポートで明らかになった。
同リポートによると、Googleのユーザーエクスペリエンス担当バイスプレジデントであるMarissa Mayer氏が、「Le Web 08」で行われたTechCrunchのMike Arrington氏とのインタビューにおいて、この件について語ったという。しかしながら、ベータテストが終了する明確な時期に関しては、具体的に何も語られなかったようだ。
1つの可能性としては、ブラウザの拡張性に関するカンファレンス「Add-on-Con」が、11日に開かれることになっており、ChromeのプロダクトマネージャーであるNick Baum氏が、ウェブブラウザの未来について、パネルディスカッションで語るその席上で正式発表がなされるかもしれない。そのパネルディスカッションには、MicrosoftでInternet Explorer(IE)のテクニカルエバンジェリストを務めるJoshua Allen氏や、MozillaでFirefoxのエンジニアリング担当バイスプレジデントを務めるMike Shaver氏も登壇する予定である。
Chromeが、ベータ期間を終了することは、コンピュータメーカーなどのビジネスパートナーが、提供システム上にChromeをバンドル可能となるなど、Googleが抱いている野望を成し遂げる上でも、重要な役割を果たすことになりそうだ。Googleは、9月にChromeの初のベータ版をリリースした。
しかしながら、いまだにChromeは、バージョン1.0の製品と呼ぶには、荒削りの状態でもある。新しいChromeの開発者向けリリースが、バグの解消を目指して、しばしば登場している。Microsoftの電子メールサイト「Hotmail」は、ユーザーがChromeを使っていないように見せかける、特定のコマンドラインオプションを選択しない限り、Chromeで利用することができない。
また、Chromeは、これまで何年も、Googleが社内で開発を進めてきたプロジェクトとはなるものの、「Gmail」や他の注目を集めるプロジェクトでは、ベータ期間を終了したい衝動を我慢し続けているにもかかわらず、Chromeだけがベータ期間を終了するというのも、非常に興味深いところだろう。
Chromeは、現在のところWindows上でのみ動作し、Googleは、Mac版およびLinux版の開発に取り組んでいるところである。
この件に関して、Googleにコメントを求めたものの、速やかな回答は得られていない。
なお、Arrington氏の別のリポートでは、新たにユーザーが検索結果のカスタマイズを可能にする「SearchWiki」機能に関しても、2009年第1四半期中には、同機能をオフにできるオプションを、Googleが提供する計画であることが、Mayer氏によって明らかにされたとも伝えられている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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