ニコニコ動画にテレビ局が動画コンテンツを提供することが明らかになった。公式チャンネル「ニコニコチャンネル」を12月5日より順次開設する。
今回、ニコニコチャンネルを開設することが決まったテレビ局は、フジテレビジョン、TBSディグネット、テレビ神奈川、琉球放送、ディスカバリー・ジャパン、MTV Networks Japanなど。このほか、日本音楽著作権協会(JASRAC)、レコード会社のエイベックス・マーケティング、ビーイング、ポニーキャニオン、ゲーム会社のテクモ、タイトー、セガ、コーエーなどがある。また、メーカーとして東芝とタニタの名前も挙がっている。
「東芝はYouTubeに公開したテレビCMがニコニコ動画で話題になったことがあり、すぐに乗ってくれた。コメントを書き込むこともOKだ」(ドワンゴ顧問の夏野剛氏)
ニコニコチャンネルを開設する企業は12月4日時点で121社、チャンネル数は126チャンネル。「2日前には100社行っていなかった」(ニワンゴ取締役管理人の西村博之氏)、「(発表に合わせて)最後に電話をかけまくった」(夏野氏)といい、4日時点ではチャンネル名が決まっていない企業も複数社ある。
ニコニコチャンネルは有料、無料の2種類が開設可能だ。チャンネル開設者はアクセス解析機能が利用でき、マーケティングの場としてニコニコ動画を利用できる。また、コミュニティーを開設してその参加者にだけ動画を公開したり、生放送をしたりできる。
有料チャンネルは月額料金制で開始する。コンテンツ毎の課金についても、順次対応するとのことだ。
ニコニコチャンネルの導入に伴い、ニワンゴはニコニコ動画のトップページのデザインを大きく変更する。「iモードみたいにする」(ドワンゴ顧問の夏野剛氏)といい、公式コンテンツを中心に見せて誘導する。
「ユーザーを2000万人に増やすためにわかりやすいデザインにし、コンテンツプロバイダーがコンテンツを出しやすいようにする。ニコニコ動画をもっと大きくするための仕掛けだ」と夏野氏は話しており、現在ニコニコ動画を使っていないユーザーにアピールするための施策だとした。その裏には、「ニコニコ大会議(ニコニコ動画の新機能発表会)に来るようなユーザーはトップページは見ない」(西村氏)という計算もあるようだ。
ユーザーページには、自分が参加しているニコニコチャンネルやコミュニティーの最新情報を確認できるコーナーが追加される。チャンネルの新着動画のうち、自分が見ていない最新動画の数が赤丸で表示される。「僕がiPhone大好きなので取り入れた」(夏野氏)とし、デザインを参考にしたことを認めていた。
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