Googleの「Gmail」を有料で利用している顧客は、電子メールサービスが99.9%の稼働率で保証され、達成できなければ返金を受けることになっている。同社はこの保証を「Google Calendar」や「Google Docs」など、「Google Apps Premier Edition」のそのほかのサービスにも拡大すると発表した。
「本日われわれは、Premier Editionの顧客を対象に提供しているGmailの99.9%サービスレベル保証(SLA)を、Google Calendar、Google Docs、『Google Sites』『Google Talk』に拡大することを発表する」と、Google Enterprise製品管理のディレクターを務めるMatthew Glotzbach氏は、米国時間10月30日付けのブログでGoogle Appsに関するサービス保証を明らかにした。
SLAはビジネスユーザーを引き付ける信頼性として重要な基準だ。なぜなら、こうしたユーザーにとってサービスの停止は売り上げの減少につながるからだ。Googleのようにソフトウェアをサービスとして運用する場合、具体的な保証があると、企業内のコンピューティングシステムからクラウドコンピューティングへ移行する際のリスクに関する懸念を和らげるのに役立つ。
また、サービスが機能不全に陥ったとき、顧客は何が起きているのかを知りたいものだが、Googleはこの点についても改善を約束した。「機能不全が起きたときの顧客とのコミュニケーションを改善するため、われわれは一連の取り組みを行ってきた。オープンユーザーグループを通じてすべての問題が見えるよう、透明性を持たせるために確固たる姿勢で臨んでいる」と、Glotzbach氏は述べている。ちなみに同社は、Google Appsのディスカッショングループサイトを新しいURLに移行させる準備を進めているところだ。
2週間前にもGmailの機能不全があったように、GoogleはGoogle Appsの機能停止に何度も苦しめられてきた。しかしGlotzbach氏は、ダウンタイムは相対的なものと考えてもらえるようユーザーに訴えかけている。
Radicati Groupの調査によると、「Novell GroupWise」「IBM Lotus」「Microsoft Exchange」で電子メールを利用している企業の場合、1カ月に66分から150分のダウンタイムがあるという。Googleが自社で1000分の1秒まで計測した結果、Gmailは全ユーザーベースに対して99.9%の稼動率で、1カ月のダウンタイムは10分から15分だったという。
「1カ月平均で10分から15分というのは、数秒間のわずかな遅延が散発的にあったということだ。残念なことだが、ごく少数のユーザーは数分もしくは数時間、サービス停止の影響を受けることになった。こうしたユーザーに対して、われわれは誠に申し訳なく思う」と、Glotzbach氏は述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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