困難な状況にあるオンライン音楽のパイオニアであるNapsterは、米国時間8月29日付けで株主にあてた書簡の中で、投資銀行のUBSを引き続き採用していくこと、また自社の株式公開の維持について自らを「戦略的な選択肢」と位置付ける、すなわち売却の可能性があることを明らかにした。
この書簡はNapsterの役員会を代表して出状されたもので、3人の反対活動家の候補者を役員として投票しないように株主に要請している。「その反対派のグループが最近提出したプレスリリースでは、役員会は会社の売却を検討するつもりはないということがほのめかされているようだ。それは真実ではない」と書かれている。
さらに役員会は、反対派の候補者ではなく、現在の役員メンバーであるRichard Royko氏、Philip Holthouse氏、Robert Rodin氏を再度選出するように呼びかけている。
Napsterはデジタル音楽における草分け的存在であり、良くない意味で有名であった。無料のピア・ツー・ピア(PtoP)サービスは、注目を集めた法廷闘争の後、姿を消した。Napsterは合法的なサブスクリプションベースの音楽サービスで再起を図ろうとしたが、トップに返り咲くことはなかった。また600万曲のデジタル著作権管理(DRM)フリーのMP3は、「Amazon MP3」が同じことをしなければ、より印象深いものとなったことだろう。
Napsterの株主への書簡では、候補に挙がっている新しい役員メンバーは、会社を間違った方向に導くだろう、と主張している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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