Googleはブロードバンドユーザーがインターネットサービスプロバイダ(ISP)からトラフィック差別を受けているかを調べられるツール群を開発していると、The Registerが報じている。
GoogleのシニアポリシーディレクターRichard Whitt氏は米国時間6月13日、カリフォルニア州サンタクララで開かれた「Innovation '08」カンファレンスのディスカッションで「われわれが開発しているソフトウェアツールは・・・ブロードバンド接続の状態が調べられるというもの。問題を見つけた人はISPにサービスの不満を訴えることができる。特定のサービスが基準を満たしているか疑わしいとね」と述べた。「ブロードバンドサービスプロバイダが、ネットワークに何が起きているのかを教えてくれないのなら、自分たちで調べる方法をわれわれがユーザーに提供したい」とWhitt氏はいう。
Whitt氏は、ニュートラルなネットワークなしではアプリケーション開発者のイノベーションは停滞すると主張し、ネットワークの中立性を求める戦いに参加するよう消費者に呼びかけている。ネットワークの中立性とは、ネットワーク事業者が(データ量の多い)コンテンツやアプリケーションを平等に扱わなかったり、追加課金したりすることに反対する考えをいう。
「われわれが対峙する相手は本当に強力。何十年もこの分野を仕切ってきた人たちだ。財力もあるうえ、政治とのコネクションも強い。だが、この問題を政治でなくアプリケーションソフトウェアの側から論じられるように状況を変えられるかもしれない」(Whitt氏)
Whitt氏はツールが提供される時期や、その仕組みなどについては明らかにしていないが、Googleのエンジニアたちがここしばらくこのツールの開発に取り組んできたことを示唆した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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