MySpaceについて言えば、(塀で囲まれた庭のような)囲い込み型のアプローチを採る時代は終わったと宣言するなど、長所を大げさに宣伝しすぎだ。残念なことに現状では、MySpaceのData Availabilityの詳細は、われわれの多くがユーザーに対して抱いているビジョンとはほど遠い。われわれの多くは、ユーザーが自分のデータの所有権を有して、データの閲覧者を管理し、他のどのソーシャルサイトにもデータを移植することができるようにしたいと考えている。
MySpaceのData Availabilityモデルでは、ユーザーは好きなときに好きなサイトにデータを移植できるが、データはまだMySpaceの制約のなかにある。コピーや移動、同期といった概念はない。参加サイトは、自分のページに掲載するデータがMySpaceから直接提供されることに同意しなければならない。オープン化という素晴らしい旗を掲げても、これでは中途半端だ。
「Friend Connectは、画期的なページを提供する。ウェブマスターは情報を入力し、ソーシャルアプリケーションを選択し、コードをコピーし、ペーストし、保存しさえすればいい。コーディングの必要はない。Friend Connectは『簡単』という点は合格だし、有用のものだということも明らかだ」とGlazer氏は言う。Friend Connectは、「OpenSocial」に準拠したアプリケーションであり、ユーザー登録、招待、会員ギャラリー、メッセージの投稿、レビューなどの機能を提供する。
Friend Connectの柱は、「OpenID」「OAuth」、OpenSocialという3つの新しいソーシャル標準だ。
「今は、新たに誕生したすべての標準を結びつけて、ユーザーがあらゆるウェブサイトにアクセスして、どのアプリケーションを使用している友人ともコミュニケーションがとれるようにするべき最適なときだ」とGlazer氏は語る。
Googleの「Social Graph API」は、Friend Connectのプレビュー版には組み込まれていないという。「Social Graph APIも目的は同じだが、この2つを統合する必要はなかった」とGlazer氏は説明した。
Glazer氏は、Googleはユーザーが自身の情報は自身で管理するという点に重点を置いていると強調し、「ウェブマスターが、ユーザーの友人が誰かを知る必要などなく、自分のFacebookアカウントへのログインをリンクして友人を招待するかどうかは、ユーザーが選択できる。適切な利用規約を定めてAPIを公開するかどうかは、各サイトが決めることだ。Friend Connectが市場で成熟するにつれて、利用者も増え、Friend Connectに対応して登録を行う標準インターフェースが増えると思う。今はまだ、十分な標準になっているとは言えない」と述べた。
Friend Connectは、ソーシャルサイトの多くの利用例に対応しているが、「友人」についての単一の標準APIはまだない。
「適当な候補は2、3あり、そのなかでも『OpenSocial RESTful data API』については、大まかになコンセンサスはできているがまだコードは走らせてはいないといったところだ。まだどれと決定する段階までは行っていないが、やがて標準が決まるだろう」とGlazer氏は語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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