「Google Earth」と「Google Sky」の次にやってくるのは、海面下の世界を表示する地図サービス「Google Ocean」となりそうである。
Googleは、海洋学の専門家から成るアドバイザリーグループを組織し、2007年12月には、世界中の専門機関からの研究者を、カリフォルニア州マウンテンビューの本社に呼び集めた。そこで、3Dの海洋学的な地図作成計画が話し合われたことを、この件に詳しい情報筋は明らかにしている。
この新ツールは、現在のところGoogle Oceanと呼ばれており、今後は名称の変更もあり得るが、他の3Dのオンラインマッピングアプリケーションに類似したサービスになると、この情報筋は伝えている。(Google Oceanによって)水深測量とも呼ばれる水中の地形の閲覧、特定のスポットおよび魅力的なポイントの探索、ズームやパノラマ表示によるデジタル環境ナビゲーションなどが可能になるだろう(しかしながら、この新ツールを、フランスのMagic Instinct Softwareが、海洋データのビジュアライゼーションにGoogle Earthを活用して進めている”Google Ocean”プロジェクトと混同することがないようにしてほしい)。
とはいえ、あるGoogleの広報担当者は、Google Oceanについてのコメントを求められると、同社が「現時点で正式に発表できることは何もない」と回答している。
だが、海洋学研究者たちは、そのようなツールが非常に役立つものになると語っている。
米国海洋大気庁(NOAA)漁業サービスの地理空間アプリケーション開発者であるTim Haverland氏は「Google Earthでは、海中の地形や水深モデルを把握することはできない。まるで潜水艦へと乗り込み、本格的に水中を飛び回って、海洋峡谷を探索することなどできないのだ」と述べた。
Google Oceanには、海底の深さを示すベーシックレイヤが装備され、追加データの空間フレームワークが用意されると、複数の情報筋は明らかにしている。また、Googleは、地図中の特定のエリアでは、より詳細な高解像度画像を活用して、サービスの充実を図っていることも示唆されている。
追加データは、ちょうど米航空宇宙局(NASA)や国立公園局(NPS)が、Google EarthおよびGoogle Sky向けに提供している追加データのように、気象パターン、海流、海水温、難破した船や珊瑚礁、浮遊植物大増殖といった現象を表示できる上層レイヤの形で提供されることになりそうだ。
Scripps Institution of OceanographyのGeological Data Centerでセンター長を務めるStephen P. Miller氏は「基本的にGoogleはフィールドの提供のみを手がけ、そこに皆が群がってくることになるだろう。手にしているデータをGoogle Ocean向けに提供するように、仲間(の研究機関など)から圧力がかかることさえあるかもしれない」と語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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