全米レコード協会(RIAA)は米国時間4月28日、音楽検索、共有サイトProject Playlistを著作権侵害で提訴した。Project Playlistは、MySpaceやFacebookで利用されている組み込み可能な音楽プレーヤーを提供している。
CNET News.comが入手した訴状のコピーによると、RIAAはレコード会社9社に代わってProject Playlistを提訴した。RIAAは、Project Playlistがレコード会社に無断で音楽を不正に複製したと主張している。
RIAAは訴状の中で「Project Playlistは、原告に無断で原告の有価著作物を提供、複製し(さらに他人にもそのような行為をするよう促したり、それらの行為を可能にしたりした)上に、対価も一切支払っていない」と主張している。
RIAAはさらに「被告は、同社インデックス内にある録音物の圧倒的多数が著作権侵害に当たることをはっきりと認識していた」とし、さらに「これらの録音物を提供するサードパーティーウェブサイトの大多数が、その行為を(レコード会社に無断で)不正に行っている」と付け加えている。
RIAAは、ニューヨーク南地区地方裁判所に提出した同訴状の中で、未確定損害の賠償請求を行った。
原告の中にSony BMG Music Entertainment傘下のレコード会社が1社も含まれていないが、その理由は定かではない。訴状によると、楽曲を無断で使用されたアーティストの中には、U2、Eminem、Elton John、The Beatles、Coldplay、Sheryl Crowなどが含まれているという。
この件について、Project Playlistの関係者に話を聞こうとしたが連絡が取れなかった。Project Playlistは同社のウェブサイト上で、同社は「著作権保護に取り組んで」おり、音楽ファイルの違法コピーを支援していない、と主張している。
Project Playlistは同社のサイト上で、「われわれは、ユーザーがサードパーティーサイト上で提供されている音楽ファイルの曲目リストを容易に作成できるようにしているにすぎない」とした上で、「われわれは、それらのサードパーティーサイトを管理しておらず、また音楽ファイルもホスティングしていない」と述べている。
海賊版コンテンツの配布を促しているとされる企業は、自分たちは不正にコピーされたファイルをホスティングしていないのだから、著作権侵害には当たらないと主張してきた。それでもRIAAや全米映画協会(MPAA)は、それらの企業を提訴し続けてきた。
最近の例では、人気のBitTorrentトラッカーサイトTorrentSpyが挙げられる。同社は、米国映画協会(MPAA)と2年間裁判で争った末に3月に閉鎖した。
Project Playlistに対する訴訟は、Reutersが最初に報じた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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