ヤフーが「OpenID」をサポートし、共通IDという仕組みに対する注目が高まっている。しかしすべての規格が好調というわけではないようだ。ngi mediaの運営する共通ID「Saaf ID」が、2008年3月16日をもってサービスを終了することがわかった。
Saaf IDは、コンテンツマッチ広告サービス「Trend Match」、タグ検索サービス「TAGGY」、RSSリーダー「「feedpath Rabit」、コメント管理サービス「coComment 日本語版」、など、主にngiグループで提供するサービスへのログインに利用できる共通IDだ。ほかにSaaf独自のサービスとして「Saafブックマーク」、「Saafまとめ」、「Saafヘッドライン」なども提供していた。
Saaf IDの終了後も、Trend Match、TAGGY、feedpath Rabit、coComment 日本語版は運営を継続する。現在、これらのサービスにSaaf ID でログインしているユーザーは、引き続き各サービスが利用できるよう、ログイン情報または利用データを移行することになる。
一方で、Saafブックマーク、Saafまとめ、SaafヘッドラインはSaaf ID終了と同時に運営を停止する。
Saafは、ngi(当時はネットエイジ)が2006年8月3日に公開した一連の新サービス群の名称でもあった。同社はそれらの基盤となるログインサービスSaaf IDを、コンシュマー向けサービスの統合プラットフォームと位置づけており、Saafを核にBtoC向けのサービスを強化する意向であると、2006年8月のインタビューで語っている。コンテンツマッチ広告やアフィリエイト広告を表示することで、ユーザーが収入を得られる仕組みも提供し、「ユーザーと自社のどちらも利益の得られる広告モデルのビジネスを作れる」(ネットエイジ代表取締副社長の佐藤僚氏 当時)という目算だった。
ユーザーの登録情報やサービス内これまで蓄積してきた情報などがどのように扱われるかは、各対応サービスごとに異なる。これについてngi mediaは、ユーザー向けに「Saafサービス終了のお知らせ」というページを開設して説明している。
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