Appleは映画業界に対して条件を譲歩してでも、iTunes Storeでの映画の取り揃えを充実させたいと明らかに考えている。
BusinessWeekによると、Appleが映画業界のほとんどのトップ企業と配信契約を結び、新作映画を取り扱えそうなところまで交渉を進めているという。
Financial Timesは2007年12月、AppleがTwentieth Century Foxとの契約を取り付けたと報じた。そしてBusinessWeekはこのたびの記事で、同社がWarner Bros.、Paramount Pictures、Lionsgateともまもなく契約できそうだと述べている。記事では、一部の契約は、米国時間1月14日に始まるMacworld Conferenceで発表されることが示唆されている。
Appleは音楽配信業界を牛耳ることには成功したが、ビデオ配信は順調でなかった。
音楽業界は、Appleの最高経営責任者Steve Jobs氏との交渉において、柔軟な価格設定という有利な条件を引き出せずにいる。Jobs氏に意のままに操られる音楽業界をみて、映画業界は自分たちも同様の運命をたどるのではないかと恐れてきた。こうした恐怖を映画業界から取り除くことが、Jobs氏の課題だった。
BusinesWeekによれば、Jobs氏は契約条件を緩めることで、映画業界との合意をとりつけようとしているという。Jobs氏は一時、iTunes Storeで映画が売れるたびに14ドル支払うとしていたが、これを、Wal-Martなどの小売店舗が支払う17ドルに近い価格に引き上げることに同意したという。
これまでiTunes Storeでは、公開直後の新しい映画をあまり提供してこなかった。現在のiTunes Storeでは、Disneyの新作映画が14.99ドル、公開から時間の経過した他の映画会社のタイトルが9.99ドルで販売されている。BusinessWeekはまた、Appleが3.99ドルの24時間レンタルサービスを計画しているとも述べる。
映画業界との難しい交渉に直面するAppleは、あるテレビ局から番組提供の契約を打ち切られている。2007年末、NBC UniversalはiTunes Storeにおける番組のデジタルダウンロード提供を中止すると発表した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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