Amazonの発表によると、同社の新しい「Kindle Store」には現在9万タイトル以上の書籍があり、「現在のNew York Times Best Sellersの112作品のうちの101作品や新作を含み、それらの価格は特に記載がない限りすべて9.99ドルである」という。
未公表の中国機器メーカーにより製造されたKindleは、Evolution Data Optimized(EV-DO)携帯ネットワークを介し、SprintのEV-DOネットワーク上に構築された「Amazon Whispernet」を通して、 Kindle向けのAmazonストアに接続する。Bezos氏は、「ユーザーが他のことは気にせずにただ書籍を読むことができるように、背後にあるすべての仕組みに対してはAmazonが支払っている」と述べた。書籍一冊のダウンロードにかかる時間は「1分未満」であると見積もっていると同氏は付け加えた。
同機器は、約200冊の書籍を格納することができるとBezos氏は説明した。標準SDメモリカードのスロットは、約1000冊分の容量にまで対応可能である。
またBezos氏は、The New York TimesからフランスのLe Mondeまで何十紙もの新聞、雑誌、BoingBoingやSlashdotなど著名なブログ300件に対応していると発表した。「Kindleでは、寝ている間に自動的に新聞が配信される」と同氏は述べた。広告は全く表示されないため、出版社には購読料の一部が支払われることになる。
さらにKindleは、電子辞書を搭載し、Wikipediaへのアクセスが可能である。News.comが報じたとおり、各機器には個人用の「Kindle」電子メールアドレスもあり、「Microsoft Word」文書などのワープロファイルや画像ファイルなどを電子ブックリーダに送信できるようになっている。
同機器の発表後、Bezos氏は聴衆に対し、文学界および技術界における多くの著名人らによるKindleを推薦するビデオを披露した。ビデオにはToni Morrison氏やNeil Gaiman氏などの作家も登場し、起業家Guy Kawasaki氏は「これはブログ向け『BlackBerry』である」と述べていた。
Bezos氏は、Kindleの開発には3年を費やしたが、まだ完璧にすることはできなかったと述べた。同氏は、「仮想書籍署名の方法を見出すことができなかった」と述べた。しかしAmazonのCEOである同氏は、書籍は21世紀に改革を迎えると繰り返した。
Bezos氏は、「われわれは(印刷書籍が)500年の歴史を持つ技術であることを忘れており、それが技術であることさえも忘れているようだ」とつぶやいた。「Gutenbergの時代から、現在の書籍の形は変わっていないのである」(Bezos氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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