GoogleがついにYouTube向けの広告フォーマットを展開する。これは、以前に他社が挑戦しては失敗してきた広告分野でもある。
米国時間8月21日の発表によれば、Google傘下のYouTubeが取り扱う広告の手法は、テレビ放送局が長年採用してきたモデルに似たものになるという。テレビ視聴者は、番組を見ているときに、スクリーンの下の方にDavid Letterman(米国のコメディアン)などの有名人がプロモーションのために現れても驚かない。YouTubeではこれに似た手法が採用された。
Flashアニメーションで作られたYouTubeのミニコマーシャルは、ビデオの下の方に透けるように表示され、10秒間で消える。広告が表示されると、ユーザーはこれをクリックし、再生中の動画を一時停止することができる。その後ユーザーは「プレーヤー内プレーヤー」に誘導され、広告主のコンテンツに接することができる仕組みだ。広告の外部をクリックすれば、ビデオ再生がまた始まる。
Googleによれば、YouTube向けの新広告フォーマットのテストは、少数の広告主を対象に既に始まっているという。
動画広告と言えばこれまで、動画本体の前か後ろに付けるという2つの選択肢しかないと考えられてきたが、ウェブ広告で地位を築き上げてきたGoogleはこの殻を打ち破ろうとしている。
新しいコマーシャルは22日より登場する。アナリストたちは、このたびの動きについて、Googleがついに約束を実現したと口を揃える。Googleはこれまでずっと、利用者の動画視聴エクスペリエンスが損なわれないとの確証が得られない限り、広告フォーマットをローンチして広告主にYouTubeを利用する1億3000万人に露出する機会を与えるようなことはしないと述べてきた。
Jupiter ResearchのアナリストJoe Laszlo氏は「これは、視聴者に広告を提供する方法としては控えめである。非常に配慮のある手法だ。視聴者離れを防ぐには、彼らにとって邪魔にならないオーバーレイを作り、希望に応じてこれを取り除けるようにしなければならない」と述べる。
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