UPDATE 検索大手Googleが米国時間7月19日に発表した第2四半期の業績が、アナリストらの予想を1株当たり3セント下回ったことから、市場に失望感が広がった。同日の時間外取引では、危機感を抱いた投資家らが反応し、同社の株価は同日夕方までに約7%安の509.53ドルまで下落した。この影響で、Yahoo、eBay、Amazon.comといった他のインターネット関連銘柄も時間外取引中に下落した。
しかし、投資家たちはここで冷静になる必要がある。Googleはまだ当分倒産することはない。eBay、Amazon.com、Yahooについても同様だ。Yahooは十分に裏付けられたさまざまな問題を抱えているが、それでも倒産はまずない。
それでは、一体Googleに何が起こったのか。どうやら、Googleの社員たちが支出面でやや先走りすぎたようだ。中でもその原因は人件費とデータセンターの建設費と見られる、とGoogleの最高経営責任者(CEO)であるEric Schmidt氏はアナリストらとの電話会議で語った。Googleは第2四半期中に1548人の従業員を新規に採用し、総従業員数は1万3786人に達した。
Schmidt氏は「われわれは従業員数の増加計画に資金を投じすぎた」とし、「われわれは今後、この問題を慎重に見ていく」と付け加えた。
つまり、Schmidt氏はGoogleの失敗を認めたのだ。そして、同社の失敗は今回が初めてではない。同社は2005年第4四半期にも業績予想の達成に失敗し、その理由として税率が予想を上回った点を挙げた。その時も同社の株価は、時間外取引中に9%以上下落した。
しかし、実際1つや2つの過ちを犯す可能性のある同社は、その後、そのちょっとした失敗から立ち直った。では、今回の第2四半期についてはどうか。今回の失敗は軽度の失敗とさえ言い難い。もっとも、ウォール街の同社に対する過度の予想を受け入れているなら別だが。
同四半期は、同社の主要事業である検索広告事業が引き続き好調だったことから、総売上高は前年同期比58%増の38億7000万ドルに達した。コンテンツパートナーへの支払手数料であるトラフィック獲得コストを除いた売上高は27億2000万ドルで、アナリストらの予想を4000万ドル上回った。
また同四半期の純利益は9億2500万ドル(1株当たり2.93ドル)で、前年同期の7億2100万ドル(1株当たり2.33ドル)を上回った。株式ベースの社員報酬など、各種一時科目を除く利益は11億2000万ドル(1株当たり3.56ドル)で、こちらも前年同期の9億2500万ドル(1株当たり2.93ドル)を上回った。しかし、アナリスト予想を3セント下回ったことから、時間外取引中の株価急落を招いた。
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