秘密主義で有名なソニーが、ソニーファンらに手を差し伸べている。大規模複合企業である同社は、その歴史の中でも初となるブログを開始し、より親密な形でユーザーらと「対話」しようというのだ。
ソニーはこの1カ月の間に2つのブログを開設した。直近ではSony Electronicsが米国時間7月18日に開設した。もう1つはソニーのPlayStation部門によるブログで、約1カ月前に開設された。
企業ブログは、ユーザーらとのきずなを深めるための手段であり、数年前から出現してきている。しかしブログを開設することによりソニーには他の利点もありそうだ。例えば同社は、ユーザーらが、踊る半裸の女性や屠殺されたヤギが登場するビデオゲームの販売を悪趣味だと思うだろうか、600ドルもするビデオゲーム機の購入を躊躇するだろうか、または自分のコンピュータがルートキットにさらされるとしたら断固として反対するだろうかといったことを前もって知ることができるかもしれないのである。
しかし、なぜソニーはもっと早くユーザーらに接触しようとしなかったのだろうか? Ford、General Motors、Maytagなど最先端の技術企業はすでにブログを開設している。
アナリストらによると、情報を公開することが同社の苦手な分野であったことは間違いないという。
Forrester ResearchのアナリストであるJosh Bernoff氏は、「こうした秘密主義の企業にとって、ブログ開設は大きな一歩である」と述べた。「これにより、同社とそのユーザーらとの間の障壁がいくらか取り除かれた」(Bernoff氏)
Sony Electronics Corporate Communicationsを運営し、同ブログを執筆するRick Clancy氏は、このブログは一般的なものになるだろうと述べた。同氏は、高解像度技術、テレビの「Bravia」、デジタル画像など同社の強みを強調するという。また同社は中庸なコメントも掲載する予定だと、Clancy氏は述べた。
Clancy氏は、「ソニーのユーザーが何を求めているかについてリアルタイムなフィードバックが得られることになるだろう」と述べた。
しかしソニーは慎重な行動をとった方がよいだろう。Googleは2週間前に、ブログの中であまりに話しすぎたため、それが裏目にでた。Michael Moore監督の映画「Sicko」を好まなかったあるGoogle幹部は、同社のブログの1つに、同社は検索エンジンとして自分自身を擁護することもできると記述した。さまざまな批判を浴びた後、Googleは「誤った行動であった」と認めざるを得なかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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