動画管理ソフトの開発などを行うメタキャストは7月4日、「YouTube」など動画共有サイトで人気の高い動画の横断検索サービスを開始した。
ネット利用者の動画視聴が一般化し始めている背景を受け、複数の動画共有サイトから話題の動画を検索する需要が高まっていると判断。実際の視聴者が注目する動画だけを検索結果に反映する手法を用いることで、検索精度の質を強みに競合他社との差別化を図る。
新サービスの名称は動画横断検索サイト「SAGURI(さぐり)アルファ版」。同サイトに利用者が任意のキーワードを入力すると、YouTubeを含めた「Google Video」「AmebaVision」「ニコニコ動画(RC)」──の4動画共有サイトの中から、実際の視聴者が注目する動画のみを人気順に表示する仕組み。新着順の表示にも対応している。
人気動画の選定方法は、同社が約30万人のネット利用者に提供している動画管理ソフト「TAGIRI(たぎり)ツールバー」を活用。TAGIRIツールバー利用者による累計150万件程度の動画を対象に、検索キーワードごとの注目動画を、ダウンロード数や閲覧数などに基づいた計算式で数値化して順位付けする。
これにより、同社ではネット上の膨大な情報を取得して整理する検索技術のクロールと比べて「格段に検索精度が高まって利用者は話題の動画を簡単に見つけられるようになる」(メタキャスト社長の井上大輔氏)としている。
今後、サービス対象の動画共有サイトを増やすほか、直前の視聴履歴を利用して「人気急上昇中の動画」を表示する機能や、検索結果の更新情報を配信する機能なども実装する予定だ。2007年内には検索対象者数を現在の3倍となる100万人、動画の本数では同2倍の300万本を目指す。
メタキャストは2005年4月設立。メタデータ(データに関するデータ)の集約および流通に特化した事業を展開しており、2008年3月期までに他社への技術提案などで短月黒字化を見込んでいる。SAGURIの収益モデルは今後詰める。
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